弦楽四重奏曲の母、シルメンのアルバムが復活!シルメン:弦楽四重奏曲集アレグリ弦楽四重奏団1994年にイギリスのカーラ・レーベルで制作したアルバムを、現権利所有者のシグナム・レーベルから許諾を得て発売。 1745年生まれのマッダレーナ・ロンバルディーニ・シルメン[1745-1818]は、ちょうどハイドンとモーツァルトの中間の世代に属し、タルティーニに師事したのち、ヴァイオリニストとして国際的な名声を得て、やがてオペラ歌手としても活躍するなど多彩な音楽家でした。 「6つの弦楽四重奏曲」は、1760年代なかばに書かれており、ハイドンと並んで最初期の弦楽四重奏曲として位置づけられています。6曲の四重奏曲はそれぞれ2楽章から成り、コンパクトな中に多様な楽想が盛り込まれて心地良い聴きものとなっています。内容充実のブックレットブックレット(英語)にはシルメンの生涯が詳しく掲載されており、ギャラの交渉の様子まで描かれていて面白い読み物になっているほか、アレグリ弦楽四重奏団リーダーのピーター・カーターによるシルメンに関する話と楽譜の話なども掲載されています。シルメンの顔シルメンの肖像画とされるものはいくつかありますが、画力も含めて状態はどれも良くないため、このCDのカヴァー・アートでも、多くの古楽系アルバの場合と同じく代替絵画が使用されています。ここで用いられた絵は、弦楽器専門誌などでも使用されていたもので、絵の全体を見ると左手にパレットを持った画家を描いたものであることがわかります。この美貌の画家は、18世紀後半に活躍したフランスの肖像画家、アデライド・ラビーユ=ギアール[1749-1803]です。シルメンと同時代の人物で、なおかつ鼻の形が少し似ているということで選ばれたのかもしれません。▶ Brilliant Classics 検索 演奏者情報◆ アレグリ弦楽四重奏団1953年に結成されたイギリスの弦楽四重奏団でメンバー・チェンジを繰り返しで現在も活動中。 このCDがレコーディングされた1994年のメンバーは以下の通りです。 ピーター・カーター(第1ヴァイオリン/3代目) デイヴィッド・ロス(第2ヴァイオリン/3代目) ロジャー・タッピング(ヴィオラ/4代目) ブルーノ・シュレッカー(チェロ/2代目)CDはこれまで、Argo、Naim、Cala、Westminster、Champs Hill、Toccata、Vivat、Philips、Mercury、HMV、DECCA、Hyperion、Virgin、Collins、ABC、Guild、EMI、Lyritなどから発売。 トラックリスト (収録作品と演奏者)マッダレーナ・ロンバルディーニ・シルメン [1745-1818]6つの弦楽四重奏曲◆ 弦楽四重奏曲第4番 変ロ長調1. I. カンタービレ 7'552. II. メヌエット 1'48◆ 弦楽四重奏曲第3番 ト短調3. I. テンポ・ジュスト 6'234. II. アレグローソステヌートーアレグローソステヌート 4'59◆ 弦楽四重奏曲第6番 ホ長調5. I. アンダンティーノ 6'186. II. コン・ブリオーミヌエットーコン・ブリオ 3'40◆ 弦楽四重奏曲第1番 変ホ長調7. I. アンダンテ・マ・コン・ウン・ポコ・ディ・モート 6'128. II. アレグレット 6'03◆ 弦楽四重奏曲第5番 ヘ短調9. I. ラルゲットーアレグローラルゲット 8'1010. II. メヌエット 4'18◆ 弦楽四重奏曲第2番 変ロ長調11. I. アンダンティーノ 7'0512. II. アレグロ 5'01 アレグリ弦楽四重奏団 ピーター・カーター(ヴァイオリン) デイヴィッド・ロス(ヴァイオリン) ロジャー・タッピング(ヴィオラ) ブルーノ・シュレッカー(チェロ) 録音:1994年1月10〜11日、ロンPowered by HMV