フランスで名声を築いた対照的なイタリア人の作品をイタリア勢が演奏ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲第22番、ケルビーニ:交響曲ニ長調マッシモ・クワルタ(ヴァイオリン)、マッシモ・ベッリ(指揮)新フェルッチョ・ブゾーニ室内管弦楽団、18世紀から19世紀にかけて活躍したイタリア出身の作曲家、ヴィオッティとケルビーニは、共にフランスで名声を築いていて交流もあり、ベートーヴェンに影響を与えたという点でも共通していますが、その生涯は対照的でした。 ヴィオッティはマリー・アントワネットに仕えていたことから、フェドー劇場を任されるなどしていましたが、フランス革命で立場が危なくなったためイギリスに渡り、その後、帰化しています。遺品には高価なストラディヴァリウスも含まれていましたが、ワイン事業失敗の借金などのため、資産状態は不透明でした。一方、ケルビーニはフランス革命下でもそつなく行動し、復古王政下では王朝に仕えたのち、パリ音楽院の院長を20年務めて最後は国葬という具合に強運の持ち主でもありました。このアルバムでは2人の代表作を収録しています。 演奏はイタリア勢によるもので、ヴァイオリン独奏はパガニーニのスペシャリストでもあるマッシモ・クワルタ、指揮はマッシモ・ベッリ、オケは新フェルッチョ・ブゾーニ室内管弦楽団。▶ Brilliant Classics 検索 演奏者情報◆ マッシモ・クアルタ (ヴァイオリン)1965年、イタリア南部、サレント地方のレッチェに誕生。11歳からレッチェのティート・スキーパ音楽院でヴァイオリンを学び始め、続いてローマ聖チェチーリア音楽院でベアトリーチェ・アントニオーニに師事。その後、サルヴァトーレ・アッカルド、ルッジェーロ・リッチらの指導を受け、1986年、チッタ・ディ・ヴィットリオ・ヴェネト・ヴァイオリン・コンクールで優勝、1989年、オペラ・プリマ・フィリップス・ヴァイオリン・コンクールで優勝、1991年、ジェノヴァ・ニコロ・パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝。 以後、ソロと室内楽、指揮の活動を組み合わせ、世界各地で演奏。スイス・イタリア音楽院で教えてもいます。 CDは、Brilliant Classics、Dynamic、Delos、Amadeus、Suonareなどから発売。◆ マッシモ・ベッリ (指揮)1948年、ローマ近郊の古都ヴィテールボに誕生。最初、父アルド・ベッリからヴァイオリンを学び、その後ブルーノ・ポーリに師事。ヴェネツィアのベネデット・マルチェッロ音楽院卒業後、クレモナのシュタウファー高等教育アカデミーで2年間、サルヴァトーレ アッカルドに師事。以後、ソロ、室内楽、オーケストラ楽員、指揮者として活動し、現在は新フェルッチョ・ブゾーニ室内管弦楽団の音楽監督を務め、トリエステ音楽院でも教えています。 CDは、Brilliant Classics、Concerto Classics、Amadeus、Sipario Dischiなどから発売。◆ 新フェルッチョ・ブゾーニ室内管弦楽団1965年にアルド・ベッリ[1927-2006]によって「フェルッチョ・ブゾーニ室内管弦楽団」としてトリエステで設立。 CDは、Brilliant Classics、Velut Luna、Concerto Classics、Movimento Classical、Bongiovanni、Suonare News、Amadeusなどから発売。 トラックリスト (収録作品と演奏者)ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティ [1755-1824]◆ ヴァイオリン協奏曲第22番 イ短調 G.97 (1793-95)(カデンツァ:ヨーゼフ・ヨアヒム)1. I. モデラート 15:582. II. アダージョ 6:463. III. アジタート・アッサイ 8:23ルイージ・マリア・ケルビPowered by HMV