ブルックナー交響曲第9番ノリントン&シュトゥットガルトノリントン指揮シュトゥットガルト放送響によるブルックナー・シリーズ第5弾。2011年をもって13年間に亘る首席指揮者のポストから勇退するノリントンが、2010年7月に手兵を指揮したコンサートの模様をライヴ収録したものです。ノリントンによるブルックナー演奏のおおきな特徴として、まず、響きのこのうえない透明感が挙げられます。じっさい、第3番や第4番の演奏が驚きをと感心をもって迎えられていただけに、従来、重厚なスタイルで演奏されてきたフィナーレなど、あらたにどのような美を引き出しているのか、おおいに期待されるところです。さらに、これまでの第3番、第4番、第6番、第7番がそうであったように、ここでも相変わらずの快速テンポが注目されるところで、通例1時間を越える長大な演奏も少なくないなか、ここでの演奏時間はおよそ52分と最速の部類に入ります。これには、ブルックナーに取り組むに際して、ノリントンの意図する方向性を理解し、その高度な要求に着実に応えてきたオーケストラの存在が不可欠であったといえますが、収録された時期を踏まえると、結果として、まさしく当コンビの集大成的内容にふさわしいものであるのは間違いなく、万全のコンディションのもとでレコーディングに臨んだことがうかがえます。いずれにしても、このたびの内容もまたブルックナー・ファンのあいだで話題必至となるのはまず、間違いのないものとおもわれます。(キングインターナショナル)【収録情報】・ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 WAB 109(1894年原典版) SWRシュトゥットガルト放送交響楽団 サー・ロジャー・ノリントン(指揮) 録音時期:2010年7月15-16日 録音場所:シュトゥットガルト、リーダーハレ、ベートーヴェンザール 録音方式:デジタル(ライヴ)=トラック・タイム=I.22:11+II.11:08+III.18:40= TT.51:59Powered by HMV最高の音で楽しむために!