約270年の沈黙を破り、ラモーの歌劇『アカントとセフィーズ』全曲の世界初録音!ルイ16世の兄であるブルゴーニュ公の誕生を祝うためにラモーに委託し、百科全書派で劇作家のジャン=フランソワ・ド・マルモンテルによる台本で作曲された歌劇『アカントとセフィーズ』は、ラモーの歌劇の中でも最高の英雄劇とされている作品です。神話とおとぎ話を1つの主題に組み合わせ、邪悪な魔神オロエスの魔法の力と、ヴィーナスと愛への伝統的な賛辞が組み合わされています。1751年11月19日にパリで初演され14回公演がおこなわれましたが、その後の再演はありませんでした。 豪華なオープニング(公爵の誕生を祝う花火を模倣した序曲)から邪悪な天才オロエスの恐ろしい場面から、後半の牧歌的へと展開していく様、当時のフランスでは珍しいシャルモー(クラリネットの前身)や荒々しい狩猟ホルンの使用など、ラモーの劇的で色彩豊かな天才であるところが最も示された作品です。 1977年生まれのアレクシス・コセンコは、様々なピリオド楽器オーケストラでのトラヴェルソ奏者を務め、2010年に「レ・ザンバサドゥール」を結成。多くの歌劇の再演なども行っています。このオペラの主役セフィーズにはサビーヌ・ドゥヴィエルが起用され、「言葉の重さを重要視し、洗練された敏感な歌には、偉大な哀愁の風が吹いている」「柔軟かつ機動的で自然な魅力にあふれている」と絶賛されているように、最も得意とするフランス・バロック・オペラを見事な表現で歌っています。アカント役には、最近フランス・オペラを中心に主役を歌っている評価の高いシリル・デュボワ。表情豊かなダヴィット・ヴィチャック、古楽系やフランスのレパートリーを中心に引っ張りだこのワンロイのほか、旬の歌手たちがこれまでの知られざるラモーのオペラ作品の魅力を浮き彫りにしています。(輸入元情報)【収録情報】● ラモー:歌劇『アカントとセフィーズ』全曲 サビーヌ・ドゥヴィエル(ソプラノ:セフィーズ) シリル・デュボワ(テノール:アカント) ダヴィット・ヴィチャック(バリトン:オロエス) ユディト・ファン・ワンロイ(ソプラノ:ジルフィール) Jehanne Amzal, soprano (La Grande Pretresse) Artavazd Sargsyan, tenor (Un Coryphee) Arnaud Richard, bass baritone (Un Coryphee / Un Chasseur) Marine Lafdal-Franc, soprano (Une Fee / Une Bergere) Anne-Sophie Petit, soprano (La Deuxieme Pretresse / Delie) Floriane Hasler, mezzo soprano (La Troisieme Pretresse) ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団 レ・ザンバサドゥール〜ラ・グランド・エキュリ(ピリオド楽器オーケストラ) アレクシス・コセンコ(指揮) 録音時期:2020年12月7-11日 録音場所:パリ、ノートルダム・デュ・リバン教会 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV