グローバル社会での望ましい状況として多義的に使われる「多文化共生」。本書は、現代世界が抱えるさまざまな問題の原因と解決方法を探るなかで「共生」とは何かを問い直す。第1章 ヒトによる「共生」は可能か 鈴木滋第2章 仏教は共生を語るのか? 嵩満也第3章 だが、庭を耕さなければいけない 平野健一郎第4章 国際関係論における「共生思想」の系譜 清水耕介第5章 国際文化関係運営における共生のパラドクス 川村陶子第6章 経済危機以降における日本の共生概念変化 松尾隆司第7章 韓国における多文化教育にみる共生の論理 権五定第8章 多文化社会における教育の葛藤 馬渕仁第9章 グローバルな貧困・環境問題と共生の倫理 斎藤文彦