現在の日本の情勢、子どもたちの状況を念頭におき、ヘイト・デモの対象とされることの多い「日本に住んでいる外国の人びと」と、私たち日本人とがお互いWinWinの関係で作り上げる「多文化共生」社会について述べる。長野県松本市のお祭り「こいこい松本」を背景にして、一人の少年が抱いた8つの質問に答えていく形で展開。「住んでいる外国の人々」の状況、実際に松本市で行われている多文化共生の活動の紹介も説明する。今の子どもたちが中年となり日本社会の主力となる2050年までに、日本をどの方向へもっていけばよいか、何が今できるのか。それには「日本で自分の人生のかなりの部分を過ごそうと考える外国の人びと」「これから日本に来ようかと考えている外国の人びと」は無視できない存在である。「多文化共生」という課題、そして「今の子どもたち」に遺す未来を考えるために欠かせない1冊。