白熱の技巧と心からの歌謡性。ウィスペルウェイ、ヴァインベルグを弾く!ポーランドのユダヤ人家庭に生まれ、波乱の人生の大半をソビエト・ロシアで過ごし、多くの作品を残したヴァインベルグ。生前に国際的な名声を得ることはなかったものの、近年一気に評価が高まっている作曲家です。このアルバムには協奏的作品を3曲収録。チェロ独奏で参加しているピーター・ウィスペルウェイの名技に注目です。 『チェロ・コンチェルティーノ』はチェロ協奏曲 作品43の基となった作品で近年再発見されました。1948年に僅か4日間で書かれた、緻密な構成力で聴かせる音楽です。 『チェロとオーケストラのための幻想曲』は1953年、表現の自由を制限された時代に書かれた作品。親しみやすい民謡風の楽想を用いつつも洗練された巧みな書法が光ります。 『室内交響曲第4番』はヴァインベルグ最後の作品。1992年4月から5月にかけて、死の病に侵されながら作曲されました。編成はとクラリネット独奏と弦楽オーケストラ、トライアングル。自作の引用が多く含まれ、これが遺作になることを当人も意識していたのではと思わせる内容です。ヴァインベルグの友人であり作曲家のグレゴリー・フリードはこの作品を聴いて「ヴァインベルグの音楽は長調が悲しく、短調が明るい。この不安定な世界のすべては悲しみと幸福、恐れと希望から織り成されているのだ」と語りました。「『コンチェルティーノ』の両端楽章のアダージョは、感傷に流されない真に抑制された表現が求められ、荒涼とした雰囲気さえ漂っている。中間楽章はいじらしいナイーヴさと力強いエネルギーが感じられる。演奏してみると実に素晴らしい。」〜ピーター・ウィスペルウェイ(輸入元情報)【収録情報】ヴァインベルグ:1. チェロ・コンチェルティーノ Op.43bis2. チェロとオーケストラのための幻想曲 Op.523. 室内交響曲第4番 Op.153 ピーター・ウィスペルウェイ(チェロ:1,2) ジャン=ミシェル・シャルリエ(クラリネット:3) レ・メタモルフォーゼス ラファエル・ファイユ(指揮) 録音時期:2021年6月28日〜7月1日 録音場所:ベルギー 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV