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目から鱗が落ちる連続!シャラーがブルックナーの9番を壮麗なオルガン曲に変身させた!ブルックナーの全交響曲を異版も含め追及する指揮者ゲルト・シャラー。彼は弦楽五重奏曲をフル・オーケストラ用に編曲したり、交響曲第9番の終楽章を完成させるなど、その徹底ぶりには目を瞠らされます。すべてはブルックナー生誕200年にあたる2024年のプロジェクトへ向けての蓄積と申せましょう。 シャラーは指揮者としてだけでなくオルガニストとしても優れ、ブルックナーのオルガン曲全集もリリースしています。そのシャラーが交響曲第9番を自身でオルガン用に編曲・演奏して世に問うアルバムの登場です。 これまでにも手兵フィルハーモニー・フェスティヴァと2016年にキャラガン版、2018年に自身の版による第4楽章の完成稿を録音して話題となりました。その際の研究で構造、交響楽的思考などブルックナーをさらに理解したいと思う気持ちが嵩じてオルガン編曲のアイディアとつながりました。 オルガンはブルックナーが生涯をともにした楽器ながら、オルガン音楽史に輝く大作や傑作を残していません。シャラーによればブルックナーは自分の使命が交響曲の作曲で、華麗なオルガン曲を書くことに興味がなかったとしています。しかし彼の交響曲にはオルガン特有の要素が散見されるため、オルガン編曲の可能性を見出したとも述べています。 シャラーはオーケストラ効果をオルガンに移すのではなく、交響曲のエッセンスをフィルターで濾過し、本質と核心が聴こえるように心がけたとのこと。それゆえブルックナーの交響曲に不可欠な弦のトレモロやうねりなどがオルガン的のものに変えられ、完全なオルガン曲に仕上げています。興味深いのは第4楽章。驚くほど多くのトッカータ的要素がまさにオルガンに適していて充実感たっぷり。全体としてブルックナーの重厚な縦線よりも、横線の複雑な対位法的な綾が鮮明となり、目から鱗が落ちることの連続です。 使用楽器は、シャラーがフィルハーモニー・フェスティヴァと一連のブルックナーの交響曲を演奏・録音したエーブラハ大修道院付属教会のオルガン。ヴォルフガンング・アイゼンバルト製作の4段鍵盤と56のストップを持つ壮麗なもので、大聖堂の音響とあいまりブルックナーの神聖な交響曲第9番にふさわしい音世界を創り上げています。ストップの詳細な使用表はブックレットに掲載されています。(輸入元情報)【収録情報】● ブルックナー/シャラー編:交響曲第9番ニ短調(全4楽章オルガン版) ゲルト・シャラー(オルガン) 録音時期:2020年11月2-5日 録音場所:エーブラハ大修道院 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV
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