トッカータとフーガやシャコンヌをギターでJ.S.バッハ:ギター音楽ルイージ・アッタデーモ (ギター)平均律の前奏曲に始まり、トッカータとフーガ、シャコンヌ、ゴルトベルク変奏曲のアリア、G線上のアリア、ラルゴ、ガヴォット、シチリアーノなどバッハの有名曲で構成されたアルバム。 「主よ人の望みの喜びよ」ではリパッティの録音を念頭に置いて演奏したとか、トッカータとフーガの弦楽器的な書法はギターに向いているなど、演奏者自身によるライナーノートは興味深い内容です。▶ Brilliant Classics 検索 作品情報バッハは自身の作品も他人の作品も数多く編曲し、自身の関わる民間団体「コレギウム・ムジクム」などでのコンサートで使用するなど編曲に積極的でした。 凄惨な三十年戦争 [1618-1648]やスウェーデン戦争、疫病大流行の影響もあってバッハ時代のドイツ諸国は人口も経済も弱含みで、当時南欧で広まっていたバロック・ギターも普及していません。 しかしバッハはリュートのための作曲や編曲はおこなっていたので、もしギターと出会っていたら大いに刺激を受けていたことでしょう。などと思わせるのがこのギター・アルバムで、バッハの名旋律がギターでしっとりと弾力を伴って表現されるのはなかなか魅力的です。 演奏者情報◆ ルイージ・アッタデーモ (ギター)1972年、ナポリ生まれ。ギタリストで作曲家のアンジェロ・ジラルディーノに師事。哲学科も卒業し、音楽解釈に関する論文を執筆、やがて同テーマの書籍として出版。ジュネーブの国際音楽コンクール (CIEM) (1995年)をはじめ、国内外のコンクールで入賞。以後、ソロと室内楽の両方で活動。 アンドレス・セゴビア財団 (スペイン、リナレス)のアーカイヴに収蔵されている手稿の目録を作成するかたわら、ジャウマ・パヒサ、アレクサンドル・タンスマン、ガスパル・カサドなどの重要な作曲家の知られざる作品を発見し、これらの作品のいくつかを世界初録音。 アッタデーモはヴィオラ奏者のシモーネ・グラマーリアとの室内楽にも取り組んでおり、パガニーニに捧げたアルバムを録音したほか、ヘンツェの「エル・シマロン」やアレッサンドロ・ソルビアティのギターとオーケストラのための協奏曲といった現代作品も演奏。 CDはこれまで、Brilliant Classics、Da Vinci Classics、Amadeusなどから発売。 トラックリスト (収録作品と演奏者)ヨハン・ゼバスティアン・バッハ [1685-1750]ギター音楽 (アッタデーモ編曲、BWV.147のみデイヴィッド・ラッセル編曲)1. ◆ 前奏曲 (無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV.1007より) [2:27]2. ◆ トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 [9:27]3. ◆ シャコンヌ (無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調 BWV.1004より) [13:32]4. ◆ アリア (ゴルトベルク変奏曲 BWV.988より) [4:00] 5. ◆ アリア (管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV.1068より) [4:19]6. ◆ ラルゴ (協奏曲ヘ短調 BWV.1056より) [2:34] 2.7. ◆ ガヴォット (無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV.1012より) [3:22]8. ◆ ガヴォット (無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調 BWV.1006より) [3:04]9. ◆ シチリアーノ (無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調 BWV.1001より) [2:59]10. ◆ シチリアーノ (フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV.1031より) [2:29]11. ◆ 主よ人の望みの喜びよ BWV.147 [3:09] ルイージ・アッタデーモ (ギター) 録音:2022年3月21、22日、イタリア、クレーマ サウンド・エンジニア マルコ・ターイオ ギター:アントニオ・エミリオ・パスクPowered by HMV