ツェートマイアー/シューマン:交響曲第4番、他オーストリアのヴァイオリニストで、弦楽四重奏団も主宰するトーマス・ツェートマイアー[1961- ]は、近年では、指揮活動でも注目を集めており、日本でもオーケストラ・アンサンブル金沢を指揮して話題になっていました。そのスタイルは、ヴァイオリン演奏同様、かなり思索的で濃厚な表現意欲を持ったものという評判です。 しかも作品によっては、ピリオド・アプローチも視野に取り込んだかなり個性的な演奏を聴かせてくれるということなので、十分にピリオド系のレパートリーである今回のプログラムも期待度絶大。シューマンの交響曲第4番では初版のスコアを使用し、ブラームスのヴァイオリン協奏曲ではカデンツァを自作、しかも弾き振り(!)というユニークな条件も大いに注目されるところです。 オーケストラの「ノーザン・シンフォニア」は、英国北東部にあるゲイツヘッドの中規模オーケストラで、現在の音楽監督はトーマス・ツェートマイアーが務めています。2004年12月にオープンした本拠地のセイジ・ゲイツヘッドというホールの外観は、金属とガラスでできた巨大なモスラの幼虫といった趣の面白いデザインですが、内観はいたって落ち着いた雰囲気の美しいものです。・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調(カデンツァ:ツェートマイアー)・シューマン:交響曲第4番ニ短調(1841年初版) ノーザン・シンフォニア トーマス・ツェートマイアー(指揮、ヴァイオリン) Recorded in Hall One of The Sage Gateshead, England 8 November 2006 and 9-11 December 2006 Recording Producer: Simon Fox-Gál Balance Engineer: Jonathan Stokes (Brahms) / Simon Fox-Gál (Schumann) Editing: Sebastian SchubertPowered by HMV