1995年の阪神・淡路大震災時の外国人支援活動を経て神戸で生まれたNPO法人多言語センターFACILの活動を綴る。医療通訳事業の構築や多言語住民を翻訳・通訳者に起用する仕事づくりに焦点を当て、ソーシャルビジネスによる多文化共生を訴える。 まえがき第1部 多言語センターFACILの24年 はじめに 活動を伝えることの意義 一.設立までの社会状況ーー日系人受け入れ政策、阪神・淡路大震災 二.震災復興の外国人支援からコミュニティビジネスへ 三.運営形態の模索ーー任意団体からNPO法人、そしてグループ運営へ 四.現在の活動状況ーー二〇一七年以降 おわりに FACILのミッションと世代交代第2部 兵庫県の医療通訳システム構築モデル事業 はじめに コミュニティ通訳の必要性と医療通訳 一.医療通訳への日本社会の動き 二.兵庫県の医療通訳関連事業開始の背景 三.助成金事業として独自で活動展開ーー二〇〇三〜二〇一〇年 四.医療機関側の経費負担へーー二〇一一〜二〇一六年 五.同行通訳から遠隔通訳へーー二〇一七年以降 おわりに 制度化に向けて第3部 外国にルーツを持つ住民のキャリアパスーー多文化共生社会の仕事づくり ポルトガル語翻訳・通訳者 松原マリナさん 英語翻訳者 バーナード・ファーレルさん タガログ語翻訳・通訳者 林田マリトニさん 中国語翻訳・通訳者 谢沛睿さん ベトナム語翻訳・通訳者 ハー・ティ・タン・ガさん 参考文献 これまでの発行物 事務局メンバー NPO法人取得後の役員リスト コラム執筆者プロフィール 編集委員会メンバープロフィール 編集後記 コラム 1ウォロフ語の通訳をお願いします!? 2雨の慕情 3大きな樹木につながって 4FACILの運営基盤強化へ向けた取り組みについて 5FACILの翻訳・通訳コーディネーターとして大切なこと 6活動を通じた人との出会いが私の人生をつくる 7インタビュー「相談者から支援者へ」 8多文化な背景を持つ子どもたちによる表現活動「Re:C(レック)」 9バイリンガル提言 10新型コロナウイルス関連多言語支援活動(多言語サポート) 11兵庫・国際協力同志の会(HYOMIC) 12ウクライナ避難民支援事業 13「多言語センターFACIL」という団体名に込められた大切な役割ーーグーグルなんかに負けやしない! 14NPOの職員になるということ 15言語の救援者 16医療通訳コーディネーターあれこれ 17FACILと東和エンジニアリングのコラボレーション 18インタビュー「外国ルーツの子どもから医療通訳者へ」 19医療機関の積極的な関わりへ 20医療通訳への思いとFACILへの期待