「中学英語」の重要ポイントぜんぶ! まとめて学びなおすからわかりやすい。■2024年 冬号の目標■ 事実を詳しく伝える【はじめに】より 「わかる」を「話せる」に変えるために、かつて中学で学んだ言語知識をコミュニケーションの目的別に再編成するのが「学びなおし英会話」の特徴です。この冬号では、「事実を詳しく伝える」ために使える表現を学びます。1年間の集大成として、これを冬号の目標にしました。 ある英語力調査で、中学生に日本の食べ物について説明してもらったことがあります。牛丼についていろいろな答えがありました。たとえばGyudon is Japanese food. It’s rice and beef. など、初歩的な英語で一生懸命に伝えようとする努力が見られました。でも牛丼を知らない人は、rice and beefから焼肉弁当や牛肉入りピラフのようなものを想像するかもしれません。そこで、こんなふうに説明してみましょう。 Gyudon is a bowl of rice with beef and onion on the top. The dish is cooked in soy sauce and sugar.(牛丼は牛肉とたまねぎをのせた丼ご飯です。この料理は醤油と砂糖で調理します) 中学英語で十分話せるレベルですが、さきに挙げた中学生の解答より「大人の」英語に聞こえるでしょう? with, onなどの前置詞を使って説明を追加したり、受け身を使ったりしています。学んだ言語知識をこのように柔軟に組み合わせて使うことで、事実をより正確に、適切に、伝えることができるのです。 「前置詞」も「受け身」も冬号で扱います。大切なのは、これらの異なる文法事項を、「説明する」というひとつの「ことばの働き」のファイルにまとめて整理することーそれが「学びなおし」のコンセプトです。得意分野を話し始めると、つい熱が入って詳しく説明したくなりますね。学習したことを活用して、大いにご自分を語ってください。 この1年間、多くの皆さまからご支持をいただき、おかげさまで本シリーズは来年度も継続することになりました。ぜひ春号でまたお会いしましょう。〈音声のダウンロードについて〉本書を購入された方は、本書の音声をNHK出版サイトからダウンロードできます。詳しくは書籍内の説明ページをご参照ください。