これぞ真の天才!山本直純+新日本フィル
ブラームス:交響曲第1番、ベートーヴェン:交響曲第9番
+晩年の楽しい管弦楽入門
作曲はコメディからシリアス、指揮も硬から軟までと自由自在な音楽活動を展開した山本直純(1932~2002)。その死は指揮者としては早世の範疇に入るでしょう。指揮者としての真骨頂がここに記録されております。と最も古い演奏会が新しいオケの誕生という気概と気合に満ちた第3回定期演奏会のオール・ブラームス・プロ。この演奏を聴いた人々は圧倒的演奏という評価を下し、ソリストのレッサー氏も見事な演奏に太鼓判を押して発売許可の運びとなりました。ブラ1は山本直純の自家薬籠中の十八番でありますが、ここまで熱い演奏も世の中にそうはないことでしょう。山本直純の『第九』と言えば"一万人の第九"が知られますが音盤初レパートリーです。早めのテンポ、拘泥しない率直なトスカニーニ型のアプローチで極めてオーソドックスに第九と立ち向かう様は実に感動的。国際的知名度を獲得した時期の晋友会合唱団との共演という点もそそられます。そして極めつけは晩年である2000年演奏の"管弦楽入門"。キングインターナショナルから同趣向のCDが出ていますが曲目は一切かぶりません。トークの面白さ、教養の高さにも驚かされます。最後の最後の"男はつらいよ"のテーマ音楽のしみじみ感には涙が出ます。山本直純のお陰でどれだけ日本の音楽が豊かになったか?を改めて考えるのも一興でしょう。柴田克彦先生による詳細なライナーノートも必読です。
東武商事株式会社
発売・販売元 提供資料 (2024/11/13)