ショスタコ・ファン驚愕。物凄いお宝がチェコに眠っていた。ショスタコーヴィチのディスコグラフィを塗り替える衝撃の事実ショスタコーヴィチ・ファン驚愕の衝撃音源が出現しました。いずれもロストロポーヴィチによるショスタコーヴィチですが、大半が世界初出。 『チェロ協奏曲第1番』はロストロポーヴィチの独奏、ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルにより1959年10月4日にレニングラードで初演されました。その約1カ月後の11月8日にロストロポーヴィチの独奏、オーマンディ指揮フィラデルフィア管によりアメリカで録音され、それが世界初とされていますが、それより早い世界初演の2日後のモスクワ初演の音源が残っていました。ムラヴィンスキーの師匠ガウクの指揮というのも興味津々です。 このアルバムには、同曲をコンドラシン&チェコ・フィルと1960年の「プラハの春」音楽祭で共演した初出音源も収録されていますが、ガウクとコンドラシンの個性の違いが聴き所。気迫にあふれ、噛みつくようなコンドラシンと、抒情的で大人然としたガウク、どちらも甲乙つけがたい名演です。ロストロポーヴィチの巧さはどれも神業で、誰にも真似できぬ巧さに加え、若さあふれる快刀乱麻ぶり。 『チェロ協奏曲第2番』は初演指揮者スヴェトラーノフですが、オーケストラがプラハ響という点に注目。スヴェトラーノフならではの爆演で、オケの音色が明るく軽いのに驚かされます。珍品中の珍品と申せましょう。 『チェロ・ソナタ』は、これまでもリリースされたことのあるショスタコーヴィチ自身の伴奏による名演中の名演。何よりもショスタコーヴィチのピアノの巧さが光ります。彼はいくつか自作自演を残していますが、このロストロポーヴィチとのチェロ・ソナタは空前の出来で、物凄い説得力。テンポ、解釈、強弱いずれもこれ以外あり得ない決定的なもので、あまりの素晴らしさに聴き終わると茫然自失状態になること間違い無し。 録音はモノラルながら、当時のチェコとしては非常な良さ。ロストロポーヴィチの輝くようなチェロが目前で物凄いエネルギーを放ちます。(キングインターナショナル)【収録情報】Disc1ショスタコーヴィチ:・チェロ協奏曲第1番変ホ長調 Op.107 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 キリル・コンドラシン(指揮) 録音時期:1960年5月29日 録音場所:プラハ、スメタナホール 録音方式:モノラル(プラハの春音楽祭でのライヴ) 初出・チェロ協奏曲第2番 Op.126 プラハ交響楽団 エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮) 録音時期:1967年12月11日 録音場所:プラハ、スメタナホール 録音方式:モノラル(ライヴ) 初出Disc2・チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40 ドミトリー・ショスタコーヴィチ(ピアノ) 録音時期:1959年 録音場所:モスクワ放送スタジオ 録音方式:モノラル(セッション)・チェロ協奏曲第1番変ホ長調 Op.107 モスクワ・フィルハーモニー交響楽団 アレクサンドル・ガウク(指揮) 録音時期:1959年10月6日 録音場所:モスクワ音楽院大ホール 録音方式:モノラル(モスクワ初演のライヴ) 初出 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)Powered by HMV