アントン・ツィンマーマン作品に光をあて、その独創的な交響曲スタイルを追求する新作アントン・ツィンマーマンは1741年にシレジア(現在のポーランド南西部からチェコ北東部に属する地域)で生まれ、故郷で音楽教育を受けて1770年代初頭にプレスブルク(現ブラチスラヴァ)にやって来ました。当初は定職に就かずに活動していましたが、1776年にハンガリー枢機卿であったヨゼフ・バッチャーニ公の宮廷作曲家になりました。指揮者、ヴァイオリニスト、マネージャーとひとりで様々な役を務めました。彼は定期的に行われるコンサートのためにソナタ、弦楽四重奏曲、協奏曲、舞台作品を作曲。その中でも高い評価を得たのは約40の交響曲で、プレスブルクの重要なイベントで演奏されました。その多様な楽器編成は、当時のオーケストラのレベルの高さと、彼の作品に著名な音楽家が与えた影響を示しています。彼は1781年10月16日に40歳という短命でプレスブルクで亡くなりました。それ以外のことはほとんど知られていません。 アントン・ツィンマーマンの作品を録音した最初のアルバムは、今回と同じ「ラルテ・デル・モンド」と指揮者のヴェルナー・エールハルトによって高い評価を受けました。「アントン・ツィンマーマンの3つの交響曲を収録したこの録音ほど、最初のCDを聴いた後に次の作品を待ち遠しく思うことはめったにありません。ヴェルナー・エールハルトと彼のアンサンブルであるラルテ・デル・モンドは、解釈だけでなく音楽や編集の面でも素晴らしい仕事をしました。もっとこういうものを紹介してほしい」と「NDR Kultur」は書いています。 本作『交響曲集第2巻』では、オーケストラと指揮者のヴェルナー・エールハルトが、過小評価されているアントン・ツィンマーマン作品の復活に引き続き尽力しています。ロ長調、ホ短調、ニ長調の慎重に選曲された交響曲で、作曲家の独創的な交響曲スタイルをさらに深く掘り下げており、それぞれが叙情的なメロディと複雑な対位法を融合させるツィンマーマンのユニークな能力を実証しています。 歴史的な演奏慣習への細心の注意を払って演奏することで高く評価されている「ラルテ・デル・モンド」は、これらの作品に新鮮な洞察と活気に満ちたエネルギーをもたらし、ツィンマーマンの卓越したオーケストレーションと豊かな和声表現を披露しています。(輸入元情報)【収録情報】A.ツィンマーマン:● 交響曲ロ長調 MuZi, AZI/I:B1● 交響曲ホ短調 MuZi, AZI/I:e3● 交響曲ニ長調 MuZi, AZI/I:D4 ラルテ・デル・モンド ヴェルナー・エールハルト(指揮) 録音時期:2022年10月25,28,29日 録音場所:ドイツ、レーヴァークーゼン 録音方式:ステレオ(デジタル)Powered by HMV