17世紀に愛を貫いた女性、アンリエット・ド・コリニーの詩の世界を声とハープで聴くアンリエット・ド・コリニー[1623-1673]は、当時の女性としては大変珍しいことに20歳で恋愛結婚をしました。夫が亡くなった後、母親の勧めでラ・スーズ伯爵と結婚させられることになりましたが、コリニーはいわば「愛のない事実婚」とでも言うべきスタンスを貫いた、大変自由な考えをもっていました。そんな彼女はまた大変な才能を持った文学者・詩人でもあり、彼女の詩には同時代人、および後世の人々が多数作曲しています。 古楽を中心に活躍するバリトン(テノールとしても活躍)、マルク・モイヨンが、彼女の残した美しい詩の世界をたくみな情景描写で歌い上げます。マルクの兄弟(姉妹)にあたるアンジェリク・モイヨンは、13〜18世紀の音楽をハープで演奏しており、中世ハープ、ルネサンス・ハープを奏でるほか、ドゥルス・メモワールなどでも演奏しています。マルクとはしばしば共演しています。(輸入元情報)【収録情報】セバスティアン・ル・カミュ[c.1610-1677]:● 『わたしはあなたに身をゆだねる、いとしい思い出よ』● 『ああ、私をこの危険な場所から飛び立たせてください』● 『夏のたのしみ、涼しくて薄暗い木立』● 『人里離れた森の中、ほの暗い棲家』● 『せっかちな朝焼けよ、もっと夜を長く続けておくれ』● 『あなたの魅力のとりこにさせないでおくれ』● 『ああ、心穏やかに待つことができる者は』● 『もはや人生には何もない』● 『甘い春』● 『私は心の中に新たなるざわつきを感じる』● 『太陽よりも美しい羊飼い』● 『孤独で暗い木々』フランソワ・カンピオン[c.1685/86-1747/48]:● 『決して愛さないと1000回誓った』● 『彼はなんと愛される価値のあることだろう』フランソワ・デュフォー:● 組曲イ短調(器楽曲)ベルトラン・ド・バシリー:● 『彼はなんと愛される価値のあることだろう』● 『私はこの青い木陰に逃げ込んだ』● 『私は他の人の意見を聞こうとした』● 『昼間よりも美しい、星輝く夜』作曲者不明:● 『愛とやさしさなくして』● 『あなたの魅力のとりこにさせないでおくれ』● 『若々しい緑に彩られた木立の中で』● 『この素晴らしいマスカットを味わってみよう』アンリ・デュモン[1610-1684]:● 『ためいきをつかせておくれ、まとわりつく理性よ』ミシェル・ランベール:● 『ためいきをつかせておくれ、まとわりつく理性よ』● 『私は愛し愛されている』ロワイエ氏:● 『昼間よりも美しい、星輝く夜』サント=コロンブ氏:● シャコンヌ ニ調オノレ・ダンブリュイ[fl.1660-1685]:● 『木々の穏やかな静寂』● 『この緑の木陰、もっとも愛しい人よ』Sieur de machy:● ガヴォットジャン=バンジャマン・ド・ラ・ボルド[1734-1794]:● 『せっかちな朝焼けよ、もっと夜を長く続けておくれ』ジャン=バティスト・ヴェッケルラン[1821-1910]:● 『愛とやさしさなくして』 マルク・モイヨン(バリトン) アンジェリク・モイヨン(トリプル・ハープ) ミリアム・リニョル(バス・ヴィオール) 録音時期:2020年5月〜6月 録音場所:フランス 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV