ミナーシ&アンサンブル・レゾナンツ、モーツァルト三大交響曲!鮮やかな対比! はっと驚くテンポ感ミナーシ率いるアンサンブル・レゾナンツ、モーツァルトの三大交響曲という注目の新譜の登場です。当アンサンブルは、ケラスのソロによる協奏曲も収録したC.P.E.バッハ、ハイドン:十字架上の最後の7つの言葉などでも作品の核心を突いた鋭くも豊かに響きわたる演奏を展開していました。ここでも、あくまでもモダン楽器によるアプローチにこだわりつつ、既に膨大な数の録音があり、演奏会でとりあげられる回数も多いこの3作品を、目からうろこが落ちるような鮮度で演奏しています。 対比(和音とパッセージ、強弱など)が見事な第39番。「疾走」するあの有名な冒頭、と思うと思わぬところですぐに足踏みしたりと、手に汗にぎるような第40番。そして第41番では胸のすくようなトゥッティ、それぞれの主題の性格の弾きわけの見事さ、弦楽器の走句の奏し方もひとつひとつが効果的で、耳がはなせません。モーツァルトが譜面に書いた要素一つ一つが生き生きと鳴り響き、ちょっとしたところでのリタルダンドなど、すみずみまで鮮やか。どこまでも自然。メンバーそれぞれの巧さが際だっています。まったく新しい三大交響曲の登場です! ミナーシは、アーノンクールがこれらの3作品の関連性と、連続して演奏することの意味を説いたことに言及しつつ、これらの3作品が作曲された同じ年に、モーツァルトがスヴィーテン伯にC.P.E.バッハのオラトリオ『Die Auferstehung und Himmelfahrt Jesu(イエスの復活と昇天)』を再構築し、指揮するよう依頼されていたことに着目。ミナーシは、この作業がこれら3作品にもたらした影響は大きいと考えられるとしています。フランス風序曲を思わせる第39番の冒頭、様々な要素がキリストの受難にまつわる作品と関連付けられる第40番、そして第41番のフィナーレでのグレゴリオ聖歌とのかかわり・・・。オーケストラの各パート間のパッセージの受け渡し、あるいは各部分の移行部にいたるまで理想的な響きを求めて演奏しています。録音が行われたフリードリヒ=エーベルト・ハレは、かのヴァントも録音を行ったことのある由緒あるホール。音響にも注目です。 ミナーシは1978年生まれ。世界が認める俊英の一人です。ヴァイオリン奏者としてサヴァール率いるコンセール・デ・ナシオンやコンチェルト・イタリアーノ、アッカデミア・ヴィザンティナなど名だたるピリオド楽器アンサンブルで第1ヴァイオリンを担当していました。バルトリの『ノルマ』の録音ではオーケストラ指揮のアシスタント、第1ヴァイオリン、そしてキュレーターも務め、2017年よりアンサンブル・レゾナンツ(ハンブルク)のアーティスト・イン・レジデンツを務めています。(輸入元情報)【収録情報】Disc1モーツァルト:● 交響曲第39番変ホ長調 K.543● 交響曲第40番ト短調 K.550Disc2● 交響曲第41番ハ長調 K.551『ジュピター』 アンサンブル・レゾナンツ リッカルド・ミナーシ(指揮) 録音時期:2019年7月 録音場所:ハンブルク、フリードリヒ=エーベルト=ハレ 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV