アニャ・レヒナー/モデラート・カンタービレかつて静かなブームで注目を集めた神秘主義者グルジエフの作品を中心に選曲したアルバム。 若い頃にアジアを遍歴し、独特の楽想をもの静かな音楽に投影したグルジエフ(当時はグルジェフと呼ばれていました)の作品は、瞑想的な美しさを持つものが多かったのですが、ここではチェロとピアノによる演奏ということでどのような姿を見せてくれるか楽しみなところです。 組み合わせは、アルメニアの作曲家コミタスと、スペインの作曲家モンポウという、これまた静かな美しさが特徴的な人たちの音楽と、このアルバムでピアノを担当している作曲家、フランソワ・クチュリエによる作品です。クチュリエは、静謐の映画の巨匠タルコフスキーの大ファンでもあり、タルコフスキーに捧げるアルバムを、ECMで2作も制作しているという経歴の持ち主だけに、静か系の音楽とは相性が良さそうです。【アニャ・レヒナー】ドイツ、カッセルで生まれたチェリスト、アニャ・レヒナー(アニア、アニヤとも)は、ハインリヒ・シフとヤーノシュ・シュタルケルに師事し、アムステルダム・シンフォニエッタ、アルメニア・フィル、タリン室内管弦楽団などの公演にソリストとして参加、またコンサートではアレクセイ・リュビーモフや、ジルケ・アヴェンハウス、キリル・ゲルシュタイン等、名ピアニストと共演し、古典から現代まで幅広いレパートリーを納得の演奏で聴かせる人です。【フランソワ・クチュリエ】6歳でピアノを始めたクチュリエはクラシック音楽だけではなく、チック・コリアやヨアヒム・キューンなどのジャズ・ピアニストからも薫陶を得た人で、即興演奏が得意であり、ジャンルを超えた表現をすることで知られています。(HMV)【収録情報】● ゲオルギイ・グルジエフ&トーマス・ド・ハルトマン:サイイドの歌/踊り 第3番/詩篇 第7番● フランソワ・クチュリエ:ヴォヤージュ● ヴァダペット・コミタス:あなたはスズカケの木● フェデリコ・モンポウ:歌と踊り 第6番● モンポウ:ひそやかな音楽 第28番/内なる印象 第1番● クチュリエ:ソレイユ・ルージュ● クチュリエ:蝶々● グルジエフ:詩篇 第8番/ナイト・プロセッション● グルジエフ:詩篇 第11番/モンポウ:遠い祭り 第3番● モンポウ:内なる印象 第8番 アニャ・レヒナー(チェロ) フランソワ・クチュリエ(ピアノ) 録音時期:2013年11月 録音場所:ルガーノ、スイス・イタリア語放送オーディトリオ 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV