アレッサンドリーニによる18世紀前半のイタリア・バロック音楽の贅沢な花束アレッサンドリーニが紡ぐ、イタリア・バロックへのみずみずしいオマージュ。ミケーレ・マスチッティ[1670-1736]、アントニオ・カルダーラ[1670-1736]、アントニオ・ヴィヴァルディ[1678-1741]、フランチェスコ・ドゥランテ[1684-1755]、フランチェスコ・ジェミニアーニ[1687-1762]、ピエトロ・ロカテッリ[1695-1764]、バルダッサーレ・ガルッピ[1706-1785]、そしてガエターノ・プニャーニ[1731-1798] という、18世紀前半に活躍したイタリア作曲家らによる、ソリストを伴わない4部のアンサンブル作品を集めました(そのためコレッリやスカルラッティらは含まれていません)。2012年にリリースされた「1600」の続編的なアルバムです。 18世紀、イタリアの作曲家たちは、母国から遠くにある宮廷や教会から請われて、移住してその地で仕えることが多くありました。イタリアの作曲家たちは、オペラからのレガートなメロディのスタイルを異国の地にもたらし、さらにその地のスタイルを吸収し、独自のスタイルを築きました。たとえばマスチッティもその一人。1670年にイタリアに生まれ、1709年にパリに移り、そこで生涯を終えた彼は、このディスクに収められている作品のガヴォット楽章などに見られるように、フランス・スタイルを取り入れつつも、祖国イタリアのカンタービレなスタイルも彷彿とさせる作風が魅力。プニャーニはクライスラーの「プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ」でもその名を残しています。トリノに生まれトリノで没していますが、優れたヴァイオリン奏者として各地を旅し、音楽スタイルが古典派へと向かう時期の新旧の音楽スタイルの伝道師としての役割も果たしました。 アレッサンドリーニの慧眼のプログラミングに感じ入るとともに、多様性に満ちた音楽作品を極上の演奏でたのしめる贅沢な1枚となっております。(写真c Morgan Roudault)(輸入元情報)【収録情報】● マスチッティ:コンチェルト ホ短調 op.7-2(1727)● カルダーラ:シンフォニア(アーベルの死)(1732)● ヴィヴァルディ:コンチェルト ニ長調 op.12-3/ RV.124(1729)● ドゥランテ:4声のコンチェルト ト短調● ジェミニアーニ:4声のソナタ(コンチェルト・グロッソ ホ短調 op.3-3)(1732)● ロカテッリ:葬送シンフォニア『ローマで行われた彼の婦人の葬儀のための』(1725)● ガルッピ:4声のコンチェルト ト短調● プニャーニ:弦楽のためのシンフォニア 変ロ長調 リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ、指揮) コンチェルト・イタリアーノ: ボリス・ベゲルマン、アントニオ・デ・セコンディ(ヴァイオリン) エットーレ・ベッリ(ヴィオラ) マルコ・チェッカート(チェロ) ルカ・コーラ(コントラバス) ウゴ・ディ・ジョヴァンニ(テオルボ) 録音時期:2017年10月28-31日 録音場所:ローマ 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV