サンパウロで叙情詩と歌唄を学び、女性歌手としてアルバム・デヴューを果たす28歳のヒタ・グーロ。唄のリリカルな部分に惹かれて来たヒタは、知性の滲み出るような表現をするベテラン歌手のナー・オゼッチらに共感を抱いたと言います。決して声を張り上げる事なく、内に秘めた情熱をゆっくりと少しずつ外気と馴染ませていくようにポエティックな唄い方。水の匂いを感じさせる室内楽、とでも表現したくなるようにたおやかな演奏は、優れたギター奏者であるのみならずミキシングまでトータルに音楽を俯瞰するマリオ・ジルがプロデュース。そして共に演奏する機会の多いアニルトン・メッシアス(p) とアレンジメントを分担しています。ナイロール・プロヴェータ(cl)、テコ・カルドーソ(flute)、トニーニョ・フェハグッチ(acc) とジャズや現代音楽など静かな音楽の分野で本領を発揮するサンパウロのミュージシャンたちがこぞって参加。レパートリー選曲の妙もこの作品の特徴で、"tempo, tempo, tempo,tempo" のフレーズが印象的なカエターノ・ヴェローゾ作の"Oracao ao tempo"に始まり、ヒタの情熱に絆されてシコ・ブアルキ本人が参加した”A Mulher de Cada Porto"(原曲はエドゥ・ロボとのデュオや'80sのガル・コスタで知られる...)、そしてウルグアイ出身のS.S.W.ホルヘ・ドレクスレル作の"Era de Amor"(原曲は「vaiven」'96に収録)、ミルトン・ナシメント"sentinela"、そしてエヴリシング・バット・ザ・ガールの"each and everyone" をジャジーなアレンジで収録していたり、コンスエロ・ヂ・パウラの"maria del carmen" があったりと、この楽曲群の羅列だけでアルバム特有の瑞々しいムードは伝わるのではと思います。(配給元サイトより)Disc11 : Oracao ao Tempo2 : O Cantador3 : A Mulher de Cada Porto4 : Sueno con Sepientes5 : Cruzada6 : Pedra e Areia7 : Era de Amar8 : Sentinela9 : Each and Everyone10 : Espelho11 : Nunca12 : Maria del Carmen13 : XotePowered by HMV