シュタイアー、音楽の聖典を弾く平均律クラヴィーア曲集 第2巻の多彩な世界アンドレアス・シュタイアー。いまなお静かに丁寧な仕事を続け、奏でる楽器がチェンバロであろうとフォルテピアノであろうと、あるいはピアノであろうと、その音楽からは「シュタイアー」の世界がたちのぼってくる鍵盤奏者にして音楽家。その知性と見識は音楽にとどまることなく深く広く、その語り口も、ひとつひとつの言葉の裏には広く深い宇宙が感じられます。 そんなシュタイアーが、平均律クラヴィーア曲集を録音しました。ピアニストにとっての旧約聖書であり、ハ長調に始まり、ハ短調、嬰ハ長調、嬰ハ短調と半音ずつ上がりながら、すべての調があらわれる曲集の形式は、のちの作曲家たちにも非常に大きな影響をあたえました。このたびシュタイアーがとりあげたのは第2巻。第1巻はバッハが『ブランデンブルク協奏曲』などを書いたのと同時期の1722年に完成、そしてこの第2巻は1742年頃に完成されました。第2巻を構成する作品は比較的長い期間にわたって作曲されたもので、そのスタイルは室内楽やオルガン作品、前古典派を思わせるものなど、第1巻よりもより多彩なものとなっております。シュタイアーは、楽器の多彩な音色も味方につけあそびを見せつつ、大バッハがのこしたこの音楽の聖典にして大きな宇宙を、気負うことなく、ひとつひとつ奏でています。(輸入元情報)【収録情報】J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻 BWV.870-893Disc1● 平均律クラヴィーア曲集 第2巻、第1番〜第12番Disc2● 平均律クラヴィーア曲集 第2巻、第13番〜第24番 アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ) 使用楽器: アンソニー・サイディ&フレデリック・バル制作、パリ、2004年/1734年ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス(ハンブルク製)のモデルによる 録音時期:2020年6月、7月 録音場所:テルデックス・スタジオ・ベルリン 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV