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マーラー:交響曲全集(12CD限定盤)バーンスタイン&NYP、LSO、他バーンスタインがアメリカ時代にセッション・レコーディングしたマーラー交響曲全集が、お買得価格のボックス・セットとして登場。しかも2009年にアンドレアス・マイアーによってDSDリマスターされた音源を使用しており、当時の米コロンビア・レーベルが誇った「360サウンド」によって細部まで明晰に収録された立体感あるサウンドを本来の音質で楽しむことができます。 肝心の演奏は、全体にアメリカ時代のバーンスタインならではのエキサイティングなもので、その熱っぽくストレートな訴えかけには、濃厚な感情移入をみせる晩年の再録音とはまた違った魅力があふれています。 第1番『巨人』は、作品の若々しさにぴったりの切れ味鋭いアプローチで、楽員のノリの良さもよく生かされ、揺れ動く心理表現が新鮮に表わされた見事な演奏。 第2番『復活』はさらに見事。抑えがたいエネルギーが奔流と化したかのような過激なアプローチがいまだに人気が高く、第1楽章展開部の大詰めなど、戦闘シーンさながらの大迫力はまさに圧倒的。終楽章コーダの高揚感もほとんど絶叫といったテンションで描き抜かれ、バーンスタインの熱い思いがダイレクトに伝わってきます。 演奏時間100分を超える第3番も聴きものです。若き日のバーンスタインのアプローチはきわめて熱く雄弁で、どの楽章も実に表情豊かに仕上げられているのが特徴。大暴れしまくる第1楽章と、後半のすごい高揚が感動的な終楽章は特に秀逸。 第4番は全集録音の第1弾となったもので、バーンスタインは当時41歳。すでに華々しいキャリアがあったとはいえ、その演奏はまだみずみずしく、迷いなく思い切りの良いストレートな表現、躍動感に満ちた敏捷な演奏は、作品との相性も抜群です。 第6番も名演。後年の録音に較べるとテンポは速めであり、ニューヨーク・フィルの刺激的なサウンドもあって、第4楽章など大迫力。加えて、ここではマーラー自身がカットした“三度目のハンマー打撃”を復活させているので、その終息はますます悲劇的なものとなっています。 第7番も素晴らしい仕上がりです。細部の表情付けがスコアで過剰なまでに求められているこの作品はもともとバーンスタイン向きとはいえ、ここでの俊敏さも伴った自在に変転する表情の妙味はやはりこの頃のバーンスタインならでは。 1975年収録の第10番はバーンスタインにとって2度目の録音。前年のウィーン・フィル盤に較べて30秒ほど遅いだけですが、気持ちのこもった熱い演奏は大きく印象が異なります。 その他、情熱的でホットな第5番や、オーケストラ・パートの濃厚さと清楚な歌の組み合わせが効果的な『亡き子を偲ぶ歌』など、どれも聴きごたえある演奏となっています。 なお、今回は「交響曲全集」ということにこだわったのか、楽譜に「交響曲」という記載の無い『大地の歌』は残念ながら収録されませんでした。 各ディスクは、アメリカ初出時のオリジナルLPジャケットのデザインを使用した紙ジャケットに封入されています。クラウス・ガイテルの解説とトラックリスティング、初出LP番号、マトリックス番号などのレコーディング・データを網羅した32ページの別冊解説書付きです。(HMV)【収録予定曲】CD1・交響曲第1番ニ長調『巨人』(録音時期:1966年) ニューヨーク・フィルハーモニックCD2,CD3・交響曲第2番ハ短調『復活』(録音時期:1963年) リー・ヴェノーラ(ソプラノ) ジェニー・トゥーレル(メゾ・ソプラノ) カレジエート合唱団 ニューヨーク・フィルハーモニックCD4,CD5・交響曲第3番ニ短調(録音時期:1961年) マーサ・リプトン(メゾ・ソプラノ) ジョン・コリリアーノ(ヴァイオリン) ジョン・ウェアー(ポストホルン) スコラ・カントルム女声合唱団 トランスフィギュレーション教会少年合唱団 ニューヨーク・フィルハーモニックCD6・交響曲第4番ト長調(録音時期:1960年) レリ・グリスト(ソプラノ) ニューヨーク・フィルハーモニックCD7・交響曲第5番嬰ハ短調(録音時期:1963年) ジェイムズ・チェンバース(ホルPowered by HMV
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