レイチェル・ポッジャーの無伴奏、しなやかに歌う、理想的快速テンポ! 1つの音符も歌い逃さない上に、非常に軽やかに音楽が進められているのが好感触。冒頭から印象的な速いテンポの中で、ほとんど理想的とも言えるまでの豊かな表現が与えられていることに驚かされます。 ロマン派志向の演奏に聴かれるような重苦しさとは全く無縁、。張りのある音色で、とにかく伸びやかで自由な表現を聴かせます。 例えば有名なパルティータ第3番「ロンド形式によるガヴォット」では、ロンド主題を繰り返すごとに自由な装飾音符を付加、最後は16分音符で華麗に彩られています。 独特のアクセントの強調と、ダブルトーンやアルペジオ処理の的確さにより、この大作の命とも言うべき多声音楽的構造が、無理なく自然に描き出されていることも特筆すべきところです。【収録情報】・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲 レイチェル・ポッジャー(vn) 録音:1998年&1999年Powered by HMV