名匠シュペリング指揮!再評価の進むヴィルムス、初録音の協奏作品のどかにして巧妙、管弦楽の充実ぶりも愉しい近年、交響曲や室内楽曲が少しずつ演奏されるようになってきたドイツ系オランダ人の作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス。このアルバムにはクラリネット協奏曲(1815年頃)と協奏交響曲2曲(ともに1814年)という3つの協奏作品の初録音が収録されています。演奏はムジカ・アンティクヮ・ケルンのチェンバロ奏者に始まり指揮者としても古楽オケを振り活躍してきた名匠アンドレアス・シュペリングと、「ACCENT」レーベルで一捻りあるタイトルをリリースしてきたアルモニー・ウニベルセルという注目の組み合わせ。 ヴィルムスはケルン近郊の村に生まれ、19歳でアムステルダムに移りました。その地でフルートとピアノのヴィルトゥオーゾとして名を上げ、また作曲家としても出版作品がオランダ内外で高く評価される音楽家として大成。ハイドン、モーツァルト、初期ベートーヴェンの作品を敬愛していたといい、メロディと和声とが高次元で絡み合うすばらしい音楽からもその影響が感じ取れます。 編成的には初期ベートーヴェン・タイプのしっかりした2管編成で、音楽的にはハイドンから連なる愉悦と美しい均衡をもつ語り口。独奏パートも技巧推しというよりは牧歌的で平穏な曲想です。あたたかな感触のさまざまな音色が巧妙に歌をリレーしていく協奏交響曲の魅力は相当なもの。クラリネット協奏曲もモーツァルトのそれを連想させる味わい深い逸品です。(輸入元情報)【収録情報】ヴィルムス:1. 協奏交響曲ハ長調〜フルート、クラリネット、ファゴット、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための2. クラリネット協奏曲変ロ長調 Op.403. 協奏交響曲ヘ長調〜フルート、オーボエ、ファゴット、ホルンと管弦楽のための ソフィア・アレッツ(フルート:1,3) エルンスト・シュラーダー(クラリネット:1) ファイト・ショルツ(ファゴット:1,3) モニカ・ワイズマン(ヴァイオリン:1) アマリリス・ドゥエニャス・カスタン(チェロ:1) エルンスト・シュラーダー(クラリネット:2) マルクス・ドイター(オーボエ:3) フェデリコ・クエバス・ルイス(ホルン:3) アルモニー・ウニベルセル アンドレアス・シュペリング(指揮) 録音時期:2022年10月3-6日 録音場所:ケルン 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV