国語にも方程式はある!難関私立や公立中高一貫校などの「記述問題対策に最適」と大評判。第一志望校合格率95%超のカリスマ先生による究極の読解力養成講座。随筆文とは「エッセイ」や「コラム」とほぼ同じタイプの文章で、筆者が体験したこと、そのときの心情などを綴ったものです。筆者の個性や価値観などが色濃くにじみ出てくるタイプの文章で、その構成やトーンによって、論説文に似た構造を持つ「論説的随筆文」と、物語文に似たタイプの「物語的随筆文」の二つに大別できます。「論説的随筆文」は筆者の意見を論理的にまとめたもの、「物語的随筆文」は筆者の心情をエピソードを用いながら情緒的に書いたもの、と言えるでしょう。随筆文をよく理解するためには、筆者の体験や心情から、その文章のテーマ(筆者が一番伝えたいこと)を読み取ることが大切です。そのため、内容を頭に入れるときには、一本の筋道(論理)をとらえ、場面ごとに筆者の「感じたこと」「考えたこと」をつかんでいくことが重要になります。しかし、随筆文というのは、正確に読みこなすのがやっかいなのです。筆者が文章テクニックを駆使している場合が多く、読者を楽しませるためのエピソードなどもふんだんに織り込まれ、本筋とは無関係な話も多いのです。そのため、すらっと読めてしまうものの、何がテーマだったのか理解できていない、ということになってしまいがちです。そこで本書では、随筆文を正確に読み解くためのポイントを解説しました。文章の特徴をとらえ、話の本筋をきちんと追いかけていくためのコツをつかんでください。