熱狂的ファンをもつカルロス・パイタ。1981年未発表ライヴ、ショスタコ8番が登場。カップリングはパイタの大名盤ブル8!20世紀アルゼンチンを代表する指揮者カルロス・パイタ[1932-2015]。1980年代に自身が創設したフィルハーモニック交響楽団と、R.シュトラウスの『英雄の生涯』、ベートーヴェンの交響曲第7番、ドヴォルザークの交響曲第7番、ブルックナーの交響曲第4番『ロマンティック』などを自主レーベル「Lodia」からリリースし、クラシック・ファンを楽しませてきました。 1932年ブエノスアイレス生まれのパイタは裕福な家庭に育ち、幼少時からレコードやコンサートを通じクラシックに親しんできました。その後、テアトロ・コロンでフルトヴェングラーのリハーサルに接する機会を得て、以来フルトヴェングラーの演奏に傾倒し指揮者になることを決意しました。「自身が思い描く音楽をやりたいようにやる」というパイタの音楽は爆発そのもの。演奏が破綻しようともパイタの情熱的な音楽は聴衆を魅了し、今もなおその演奏は色あせることなく輝き続けています。 パイタ・ファン狂喜の未発表音源は、1981年にライヴ収録されたショスタコーヴィチの交響曲第8番です。ロシア作品が大得意だったパイタ。破壊的ともいえる熱量で演奏するかと思いきや、極めて冷ややかで現実的。この作品がもつ痛々しさを表現しております。もちろんライヴならではの一期一会の音色はパイタの音楽そのものです。 カップリングはパイタの代表的名盤、ブルックナーの交響曲第8番です。同音源は過去に「Lodia」レーベルからのライセンスでビクター音楽産業株式会社が国内盤としてリリースしており、このリリースによって日本でも多くの熱狂的ファンを獲得しました。このブルックナー演奏は高揚感があり、宗教的でありながらも決して神秘的ではない、爆演パイタたる所以がこの演奏にあらわれております。 カルロス・パイタの演奏はいつも賛否両論を呼びます。当アルバムでも「ショスタコーヴィチやブルックナーの音楽とはそういうものなのだろうか?」と考えさせるものですが、この2つの作品の解釈について新たな展望を切り開いてくれることは間違いありません。聴衆の先入観、さらには既成概念を壊すような演奏をする、唯一無二の指揮者パイタの至芸をお楽しみください!(輸入元情報)【収録情報】1. ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調 Op.652. ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 WAB108(ハース版) フィルハーモニック交響楽団 カルロス・パイタ(指揮) 録音時期:1981年(1) 1982年5月(2) 録音場所:不明(1) ロンドン、キングズウェイ・ホール(2) 録音方式:ライヴ(1) セッション(2) ディジパック仕様Powered by HMV