「渓谷の島」として知られるハワイの美しい島、マウイ島。かつてハワイ王国の首都であったラハイナが、2023年8月の山火事で焼け落ちた。本書は、12名の写真家や作家が立ち上がり、マウイの記憶を紡いだ一冊である。 「ありがとうマウイ」から始まる写真家・佐藤秀明の記憶にあるマウイは、1950年代のアメ車が似合う小さな町だ。自然写真家の高砂淳二はマウイでALOHAの心を知り、はじめて夜の虹と出会った。ハワイのスペシャリスト近藤純夫は、美しい風景にマウイの歴史や神話を重ねる。写真家の岩根愛は、ボンダンスで結ばれたラハイナ浄土院を再び訪れた。エディターの今井栄一は、ハワイの音楽に導かれてマウイを旅した……。 リゾートの島でもあるマウイは、ものすごいスピードで昔ながらの風景が失われていく。昨今の異常気象がそれに追い討ちをかける。だからこそ忘れないでほしい、「あの頃のマウイ」を。それぞれのマウイの物語を一冊の本に記しておきたい。 12名の著者はボランティアで寄稿。製作費はクラウドファンディングで156名のご支援をいただいた。本書の販売利益はすべてマウイ島の復興支援にあてられます。「メモリー オブ マウイ」佐藤秀明「神々の島」近藤純夫「ケアリイとウルの樹、ギャビーの愛したハナ」今井栄一「ラハイナ浄土院日記」岩根 愛「移民の島を旅する」平川 亨「ALOHAとの出合い」高砂淳二「万次郎は歌う」東 理夫「カラーズ オブ マウイ」野口祐一「太陽に愛された島」永田さち子、宮澤 拓「Water is Life、waiwaiという価値観」岡崎友子「西瓜泥棒」笹尾としかず