世界初録音を含むドイツ・バロック期の知られざる作曲家、シュミットバウアーの交響曲集をラルテ・デル・モンドの名演で。ヨゼフ・アロイス・シュミットバウアーは多作で多才なドイツの作曲家で、器楽を中心に多くのジャンルの作品を作曲しました。シュミットバウアーの音楽は最近になって再発見されつつありますが、この録音は、ヴェルナー・エールハルトの指揮のもと、ピリオド楽器オーケストラのラルテ・デル・モンドによるもので、世界初録音を含んだ交響曲が収録されています。 シュミットバウアーについてはほとんど知られていませんが、おそらく1718年にドイツのバンベルクで生まれ、ヴュルツブルク宮廷のオルガン製作者ヨハン・フィリップ・ザイファートから音楽教育を受けました。彼はまた、おそらくボローニャでニコロ・ヨンメッリの弟子でもありました。その後、カールスルーエ、そしてケルン大聖堂のカペルマイスターとなりました。 ここに収録された4つの交響曲はすべて古典的な4楽章のモデルを採用しており、速い序奏に加え、遅い序奏も加えられています。交響曲の最初の3曲は一貫して明るく、しばしばユーモラスな曲調。交響曲ハ長調は、シュミットバウアーの創作活動の中でもかなり後期に属するもので、バーデン王子の長女で、後にバイエルンの初代女王となるカロリーネが、1797年3月9日にカールスルーエでツヴァイブリュッケン・ビルケンフェルト公マクシミリアン・ヨーゼフと結婚したことにちなみ、「王女の結婚に寄せて」という副題が付いているように、彼女の結婚のために、ハ長調の交響曲を作曲しました。この作品は、軽快で、色彩豊かな楽器を使った、印象的なコントラストに満ちた作品で、4つの楽章のすべてで、作曲者はリスナーの期待を裏切るような作品として披露しています。 指揮者のヴェルナー・エールハルトは、1985〜2005年は独自のスタイルによるピリオド楽器オーケストラ「コンチェルト・ケルン」を指揮し、その後ロマン派を中心に長い間忘れられていた作品を発掘するべく「ラルテ・デル・モンド」を結成。このシュミットバウアーでも当時の奏法を組み入れた斬新な解釈で聴き手を驚かせてくれます。(輸入元情報)【収録情報】シュミットバウアー:1. 交響曲 ヘ長調 Op.2-2 (1776)2. 交響曲 変ロ長調 Op.2-3 (1776)3. 交響曲 変ホ長調 Op.2-1(1776)4. 交響曲 ハ長調『王女の結婚に寄せて』 (1797) ラルテ・デル・モンド(ピリオド楽器オーケストラ) ヴェルナー・エールハルト(指揮) 録音時期:2021年8月17-19日 録音場所:ドイツ、レバークーゼン/シュレーブッシュ、フリーデン教会 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV