アラールのバッハ・シリーズ華麗なるチェンバロの音色で聴く『半音階的幻想曲とフーガ』小編成による『ブランデンブルク協奏曲第5番』も収録!新世代を代表するチェンバロ&オルガン奏者、バンジャマン・アラールによるバッハのシリーズ、第9巻の登場です。有名な『半音階的幻想曲とフーガ』をはじめ、オケ・パートは総勢5名(ヴァイオリン2、ヴィオラ1、通奏低音1、フルート1)で演奏された『ブランデンブルク協奏曲第5番』まで、アラールの雄弁なチェンバロが華麗に響き渡る、怒涛の内容です。 ケーテン時代にバッハが仕えたレオポルト侯爵は、信仰の妨げになるとして音楽を制限したカルヴァン派だったため、この時期、教会カンタータは書かれず、ブランデンブルク協奏曲や無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータなど、世俗音楽が多数成立しています。前作の第8巻ではクラヴィコードが用いられていることでも話題になりました。『半音階的幻想曲とフーガ』についてアラールは、バッハの最初の妻マリア・バルバラの予期せぬ辛い死の余波の中で作曲された可能性が高いと述べ、この苦悩に満ちた性格はクラヴィコードにも適していると考えたけれど、最終的にヒエロニムス・アルブレヒト・ハス(Hieronymus Albrecht Hass)作の素晴らしいチェンバロで演奏しています。結果、広い音域、そして様々なストップ(リュートストップなど)のおかげで、さまざまな音色を聴くことができ、また、アラールのよい意味でのけれん味も感じさせる演奏が非常に映えています。イギリス組曲からは3曲を収録(イギリス組曲第1番初稿、第2番、第4番は第3巻に収録)。イギリス組曲は1719〜1725年に成立されたと考えられております。ラ・プティット・バンドでも演奏していたアラールは、彼らとのブランデンブルク協奏曲第5番でも際立った演奏をして人々の印象に残っていますが、ここでのアラールは歌と華やかさが炸裂しています。 アラールがまさに乗りに乗っていることを感じさせる、超充実の第9巻です!(輸入元情報)【収録情報】J.S.バッハ:鍵盤のための作品全集 Vol.9〜ケーテン、1717-1723〜幸福なときDisc11. 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.9032. イギリス組曲 第6番ニ短調 BWV.8113. 協奏曲 ハ長調 BWV.984(J.エルンスト公子のヴァイオリン協奏曲ハ長調 Op.1-4の編曲)4. カンタータ『裏切り者なる愛よ』 BWV.203(チェンバロ(通奏低音)のみの伴奏によるバス独唱用カンタータ。歌詞作者不詳)Disc25. ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調 BWV.10506. イギリス組曲 第3番ト短調 BWV.8087. イギリス組曲 第5番ホ短調 BWV.810 バンジャマン・アラール(チェンバロ/H.A.ハス、1740年製、ハンブルク) マルク・モイヨン(バス:4) シーン・ユイブレヒツ(フラウト・トラヴェルソ:5) アンヌ・ペッカ(ヴァイオリン:5) パウル・モンテイロ(ヴァイオリン:5) サマンサ・モンゴメリ(ヴィオラ:5) ロナン・ケルノア(バス・ヴィオール:5) 録音時期:2023年4月、5月 録音方式:ステレオ(デジタル)Powered by HMV