クライバーの鮮烈な『椿姫』!クライバー初期の代表作とされる名盤。おそろしいほどの緊張感と起爆力を、『椿姫』という、多くの場合、叙情的に演奏される作品に反映させて聴衆のド肝を抜いたこの演奏、クライバーとしても若いころだけのものだった動的な感覚の凄みと冴えが、随所で驚きと興奮をもたらして刺激的なことこのうえなし。 とにかく全編、「音が立ってる」という感じのスゴイ演奏で、鋭利なフォルテ、強弱の振幅、歌手の感情表現の高揚に合わせ速度を上げていく劇的な手法など、表現意欲の凄まじさには目を見張らされるばかり。しかもレコーディングがアナログ完成期の見事な優秀録音であったことも幸運です。・ヴェルディ:歌劇『椿姫』全曲 イレアーナ・コトルバシュ(S:ヴィオレッタ) プラシド・ドミンゴ(T:アルフレード) シェリル・ミルンズ(Br:ジェルモン) ステファニア・マラグー(Ms:フローラ)、他 バイエルン国立歌劇場合唱団 バイエルン国立管弦楽団 カルロス・クライバー(指揮) 録音:1976&77年(ステレオ)Disc11 : ヴェルディ:歌劇『椿姫』全曲Disc21 : Powered by HMV