20世紀後半の弦楽四重奏演奏史に輝かしい光芒を放ったクリーヴランド四重奏団の全貌が初めて集大成!クリーヴランド四重奏団(Cleveland Quartet)は、ヴァイオリン奏者のドナルド・ワイラースタインによって1969年に創立されました。クリーヴランド音楽院で教鞭を執っていたワイラースタインはその夏、マールボロ音楽学校と音楽祭でヴァイオリニストのピーター・セイラフ、ヴィオラ奏者のマーサ・ストロンギン・カッツ、チェリストのポール・カッツとともに四重奏団を組んだのです。 4人の優秀なアメリカの若い音楽家は、並外れた品質の室内アンサンブルとして賞賛されました。その後四半世紀にわたって、彼らは世界各地で広く演奏し、米国とヨーロッパではベートーヴェンの全曲演奏会を約30回も実現。最盛期には年間100回以上のコンサートを行っていました。 彼らはテレビ放映されたグラミー賞で演奏した最初のクラシック・アーティストとなり、カーター大統領の就任式ではホワイトハウスでパフォーマンスを行いました。 このグループは当初「ニュー・クリーヴランド・カルテット」と呼ばれていましたが、1971年、グループは音楽教育をめぐる意見の相違を理由にクリーヴランド音楽院を去り、ニューヨーク州立大学バッファロー大学に移籍し、彼らはこの時点で名前から「ニュー」という言葉を削除。1976年からは、ニューヨーク州ロチェスターのイーストマン音楽学校に移りました。 メンバー変更は3回で、まずヴィオラが1980年にストロンギン・カッツからアターレ・アラッドに、1987年にはアラッドからジェイムズ・ダンハムに交替。1989年には第1ヴァイオリンが創立者ワイラースタインからウィリアム・プレウシルに交替しています。その6年後の1995年、クリーヴランド四重奏団は解散、26年の歴史を閉じました クリーヴランド四重奏団は1972年から1987年までRCAと専属契約を結び、ハイドンからバーバーにいたる弦楽四重奏の主要レパートリーを録音しています。その中核は1974年〜1979年録音のベートーヴェン:弦楽四重奏曲全曲で、ステレオ・レビュー誌は「初期の演奏では、一見楽そうにみえる細かく速い音符の連なりを敏捷に歌うテクニック、リズミカルな活力と柔軟性、そして音楽の構築と音の感覚に、徹底的に感銘を受けた。中期の演奏は自己耽溺やロマンティックな過剰さ、さらに言えばアカデミズムや勉強しすぎの微塵もなく、激しさと柔軟性に満ちている。弦の音がゴージャスで美しく録音されている。後期の演奏は真の頂点、偉大な伝統のカルテットだ」と絶賛しています。 クリーヴランド四重奏団のRCAへの録音のほとんどは、これまでCD化されておらず、CD23枚のうち18枚分が初CD化となり、オリジナルのアナログ・マスターから24ビット/192 kHzテクノロジーを使用してリマスタリングされています。ディスク21〜23は、デジタル録音によるヨーヨー・マ、エマニュエル・アックスらとの共演です。 各ディスクは米国初出LPデザインによる紙ジャケットに収容され(レーベル・デザインも発売当時のものを踏襲)、詳細な録音データを掲載したオールカラー・ブックレットとともにクラムシェルボックスに封入されています。(輸入元情報)・完全生産限定・ボックスのサイズ:L 12.8 cm x W 12.7 cm x H 11 cm【収録情報】Disc1ブラームス:● 弦楽四重奏曲第1番ハ短調 Op.51-1● 弦楽四重奏曲第2番イ短調 Op.51-2 録音:1972年5月31日、6月1,2,5-9日 ニューヨーク、RCAスタジオADisc2● ブラームス:弦楽四重奏曲第3番変ロ長調 Op.67 録音:1972年5月31日、6月1,2,5-9日 ニューヨーク、RCAスタジオA Disc3● シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』● モーツァルト:アダージョとフーガ ハ短調 K.546 録音:1973年9月19,20,23日 ニューヨークDisc4● シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 D.803 バリー・タックウェル(ホルン)、ジャック・ブライマー(クラリネット) マーティン・ガット(ファゴット)、トーマス・マーティン(コントラバス) 録音:197Powered by HMV