若々しい輝きから深淵な結末まで、ルーマニアの新星が指揮で辿る母国『英雄』の音楽の旅。CD3枚組グラミー賞受賞指揮者でジョルジェ・エネスク国際音楽祭の芸術監督を務める指揮者クリスティアン・マチェラルと彼が音楽監督を務めているフランス国立管弦楽団による、ジョルジュ・エネスコ(ジョルジェ・エネスク)の録音がドイツ・グラモフォンより発売されます。CD3枚組。交響曲の第1番から第3番、『ルーマニア狂詩曲』の第1番と第2番が収録されています。 ジョルジュ・エネスコはルーマニアの作曲家でヴァイオリンの名手、そしてヴァイオリンの教師としても著名で教え子にはイェフディ(ユーディ)・メニューイン、アルテュール・グリュミオーらがいました。アメリカやフランスにも住んでいましたが、母国の音楽遺産に多大な影響を受けて極めて個性的な作品を生み出しました。パブロ・カザルスは彼を「モーツァルト以来の最も驚くべき音楽家」と称しました。そしてこのアルバムに収録されている『ルーマニア狂詩曲』(特に第1番)は非常に人気がありますが、残念ながら3曲の交響曲は交響曲のレパートリーの中でまだ本当の意味での中心的な作品として見出されていません。 ジョルジュ・エネスコはルーマニアで最も偉大な作曲家であるだけでなく、真のルネサンスの人でした。ヴァイオリニスト、指揮者、そして当時の若い世代の音楽家たちに大きな影響を与えた教育者でもありました。メニューインは彼について「私が他人を判断する時の基準となる神のような存在であり続けています」と述べ、ウジェーヌ・イザイは無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番を彼に捧げて敬意を表しています。エネスコ自身の膨大な作品には1905年から1918年までに作曲された3つの交響曲があり、さらに1935年と1941年に着手したもう2つの交響曲も存在しましたが、彼が亡くなった1955年の時点で未完のままとなりました。 クリスティアン・マチェラルは1980年ルーマニア生まれ。アメリカで音楽教育を受け、ヴァイオリニストとして出発した後、指揮者に転身し、着々とキャリアを築いている新星です。2019/20年のシーズンからドイツ、ケルンのWDR交響楽団の首席指揮者を務め、2025年までその任期が延長されました。また2020/21年のシーズンからはフランス国立管弦楽団の音楽監督に就任し、こちらも2027年まで延長されています。また芸術監督として初のシーズンとなった2023年のジョルジェ・エネスク国際音楽祭では、ジョルジェ・エネスク国立フィルハーモニー管弦楽団、WDR交響楽団、フランス国立管弦楽団、ルーマニア国立ユース・オーケストラを指揮しました。そしてマチェラルとフランス国立管弦楽団は2024年7月のパリ夏季オリンピックの開会式で重要な役割を果たします。「このアルバムの5つの作品は20世紀の偉大なアーティストのひとりが芸術的に発展を遂げる様子が完璧に示されています。『ルーマニア狂詩曲』第1番の若々しい輝きから交響曲第3番の深淵で神秘的、哲学的な結末まで、この偉大な天才、そして私の個人的な英雄ジョルジュ・エネスクの音楽の旅を発見し、追体験することができます」〜クリスティアン・マチェラルブックレットにはクリスティアン・マチェラル自身による序文とロブ・コーワンによるライナーノーツ(英語・ドイツ語)が掲載されています。(輸入元情報)【収録情報】Disc1エネスコ:1. ルーマニア狂詩曲第1番イ長調 Op.11-12. ルーマニア狂詩曲第2番ニ長調 Op.11-23. 交響曲第1番変ホ長調 Op.13 第1楽章:Assez vif rythme 第2楽章:Lent 第3楽章:Vif et vigoureuxDisc24. 交響曲第2番イ長調 Op.17 第1楽章:Vivace, ma non troppo 第2楽章:Andante giusto 第3楽章:Un poco lento, marziale - Allegro vivace, marzialeDisc35. 交響曲第3番ハ長調 Op.21 第1楽章:Moderato, un poco maestoso 第2楽章:Vivace, ma non troppo 第3楽章:Lento, ma non troppo フランス放送合唱団(5) フランス国立管弦楽団 クリスティアン・マチェラル(指揮) 録音時期:2023年6月(1,4)、7月(5)、2022年9月(2,3) 録音場所:パリ、ラジオ・フランス・オーディトリアム 録音方式:ステレオ(デジタル)Powered by HMV