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心理学の発展、ひいては科学の最前線における研究成果とともに展開されてきたスポーツ心理学。その基礎的知見と理論を体系的に解説。本書は様々な環境の中で身体が最高のパフォーマンスを発揮する場としてスポーツをとらえ、その原理を科学的に解明することを目指す。既存のテキストは研究成果の競技場面への適用ばかりに焦点が当てられているが、本書では情報処理理論や反応時間、記憶や学習といった基礎心理学的知見を踏まえた科学的スポーツ心理学を紹介する。はじめに スポーツ心理学は面白い 1.スポーツの瞬間を捉える 2.決定的な瞬間を現在進行形で経験する選手たち 3.ニュートン力学と量子力学の狭間 4.スポーツ心理学の現状 5.本書の趣旨第1章 スポーツ心理学とは、その独自性 1.心理学とスポーツ心理学 2.本書の目的第2章 心と動きの情報処理理論1 心への情報理論からの接近 1.シャノンの情報理論 2.心理学へのシャノンの情報理論の適用第3章  心と動きの情報処理理論2 人間の情報処理特性を表す2つの法則 1.反応時間 2.フィッツの法則 3.「心」への情報処理的アプローチのその後第4章 心と動きの情報処理理論3 スポーツへの適用 1.フィッツの法則と運動技能習得の3段階 2.フィッツの法則と処理資源第5章  スポーツにおける心と動き メンタルトレーニング1:その原理と実際 1.情動とパフォーマンス 2.情動の制御 3.メンタルトレーニングの原理第6章  スポーツにおける心と動き メンタルトレーニング2:運動のイメージ 1.イメージとは 2.運動イメージを用いた心理的トレーニング第7章  スポーツにおける心と動き メンタルトレーニング3:目標設定 1.目標設定 2.目標設定と発達の関係第8章 心の主観と客観 精神物理学 1.精神物理学 2.精神物理学とスポーツ 3.内省、アンケートによる心理検査第9章 動きの制御と学習1 1.運動学習 2.運動の記憶 3.学習曲線第10章 動きの制御と学習2 1.人間の動きとフィードバック 2.アダムスの運動学習の閉ループ理論 3.シュミットのスキーマ理論 4.シュミットのモデル第11章 動きの制御と学習3 1.ベルンシュタインが考えた運動制御 2.ギブソンのアフォーダンス理論 3.動きを捉える新たな視点第12章 運動制御と視覚、錯覚 1.反応(後手)優位性 2.潜在的で速い視覚路 3.観察運動学習 4.スポーツと錯覚第13章 技術と技能、運動の言語化 1.技術と技能 2.運動学習における身体運動の重要な性質 3.技能の言語化 4.技能習得の5段階理論における最終状態「没入」の定量化第14章 スポーツと社会、集団力学 1.集団の心理学 2.試合の流れ 3.スポーツ集団の社会的特徴第15章 スポーツとストレス、行動変容 1.心理学的ストレス 2.カウンセリング 3.行動変容謝辞参考文献人名索引事項索引
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