企業は進歩のエンジンか、不幸や諸悪の根源か?古代ローマの「ソキエタス」から、現代の「フェイスブック」まで、8つの企業の功罪を通して知るこの世界の成り立ち。企業は世界の動向につねに多大な影響を及ぼしてきた。そして企業は、誕生した当初から、共通善(社会全体にとってよいこと)の促進を目的とする組織だった。しかし今、企業はひたすら利益だけを追い求める集団であり、人間味などとは無縁のものであると考えている人は多い。では、企業はどこで、どのように変節してしまったのか?時代を画した8つの企業の歴史を俯瞰しつつ、現代社会を読み解き、企業のあるべき姿を指し示す記念碑的な書。「企業が最後には必ず利欲に目がくらみ、悪徳の道に進んでしまうというのは避けられないことなのか。企業の歴史とは、結局のところ、大きな期待と失望の繰り返しでしかないのか。企業が世界という舞台で果たす役割について、社会はだまされるだけなのか。そんなことはない、というのがわたしの考えだ」(「序ーー企業の役割」より)世界8ヵ国で刊行!「エコノミスト」「ウォール・ストリート・ジャーナル」絶賛!Amazon.com「ベスト・ヒストリー・ブック・オブ・2022」序ーー企業の役割第1章 「ソキエタス」がもたらしたローマの繁栄第2章 メディチ銀行が築いた金融システム第3章 東インド会社が解き放った株式に秘められた力第4章 アメリカ大陸横断鉄道と独占の問題第5章 フォード・モーター・カンパニーが可能にした大量生産第6章 国家を超越した石油会社エクソン第7章 コールバーグ・クロビス・ロバーツと「乗っ取り屋」の時代第8章 スタートアップ企業フェイスブックによる創造と破壊結論ーー共通善の促進のために謝辞原注