ジャズ界のスーパースター、アメリカ出身のピアニスト、キース・ジャレットによるカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788)の『ヴュルテンベルク・ソナタ集』の未発表録音が初めて発売されます。「私はチェンバロ奏者がこのソナタを演奏するのを聴いて、ピアノ版にもなりうると感じたのです」とジャレットは話しています。1994年に録音され、今まで発売されることのなかったこの素晴らしい録音を聴くと、このピアニストがどの瞬間もこれらのソナタが暗に表現していることを聞き分けていることがわかります。この若い方のバッハ特有の表現方法である優しい音楽の冗談、巧妙で突然変化するテンポへの愛情、驚くべき波紋のように広がる着想…このすべてが見事に表現されています。演奏全体の流動性はおそらく偉大な即興技術を持ったアーティストによってのみ明らかにされうる特徴です。ジャレットの手の中で、C.P.E.バッハの新しい作曲スタイルの表現が発見された時のままの新鮮さを保っています。キース・ジャレットの自宅スタジオ(Cavelight Studio)で1994年5月に録音されました。アルバムにはイギリスの音楽評論家ポール・グリフィスのライナーノーツが掲載されています。CD2枚組。<収録内容>C. P. E. バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ集[Disc 1]1-3) 第1番イ短調(第1楽章:Moderato/第2楽章:Andante/第3楽章:Allegro assai)4-6) 第2番変イ長調(第1楽章:Un poco allegro/第2楽章:Adagio/第3楽章:Allegro)7-9) 第3番ホ短調(第1楽章:Allegro/第2楽章:Adagio/第3楽章:Vivace)[Disc 2]1-3) 第4番変ロ長調(第1楽章:Un poco allegro /第2楽章:Andante/第3楽章:Allegro)4-6) 第5番変ホ長調(第1楽章:Allegro/第2楽章:Adagio/第3楽章:Allegro assai)7-9) 第6番ロ短調(第1楽章:Moderato/第2楽章:Adagio non molto/第3楽章:Allegro)