株主構成等のあり方は、単に経営者のみの問題ではなく、取引先、従業員等の利害関係者にとっても大きな関心事となっている。更には、近年、企業の親族内承継が後継者不足等から大幅に減少していることもあって、M&A等による第三者承継を円滑に進めることも当事者のみならず社会的な問題になっている。本書では、非上場企業の事業承継においてM&Aや従業員持株会などを活用する際のポイントや株主構成上の留意点など、税制上の論点その他会社法における取扱いを指数や図表、ケーススタディを交えて解説。第1章 事業承継における株主構成戦略§1 非上場企業の株主構成戦略§2 株式の任意取得§3 株式の強制取得(スクイーズアウト)§4 株式分散防止のための事前策§5 株式を取得しないで行う議決権の集約§6 株式の異動に伴う課税関係§7 中小企業投資育成会社の活用§8 社団法人・財団法人の活用第2章 事業承継におけるM&Aの活用§1 事業承継におけるM&Aの位置づけと最近の動向§2 M&Aの手順§3 M&Aにおける企業価値評価§4 M&Aにおける税務と会計の留意点§5 M&Aにおける法務上の手続と留意点§6 株式交付制度の創設§7 医療法人のM&A第3章 事業承継における従業員持株会の活用§1 非上場企業における従業員 持株会の概要§2 安定株主対策における従業員持株会の位置づけ§3 非上場企業の従業員持株会運営における金融商品取引法上の留意点§4 従業員持株会による福利厚生の充実§5 従業員持株会に係る税務§6 事例から見る従業員持株会の課題第4章 株主構成戦略に関するケーススタディCase Study 1組織再編成が「株主の態様」に与える影響についてCase Study 2組織再編成による兄弟間のグループ経営の再構築