新鋭歌手らを起用し、斬新なモーツァルトの音楽を見事に伝える、意欲的なミンコフスキの解釈!モーツァルトが14歳の時に作曲した、1770年本場イタリアのオペラ・ハウスにデビューした作品。紀元前1世紀、小アジアの国ポントの王ミトリダーテをとりまく戦争と人間模様についての史実や伝説、繰り返される戦争と復讐の連鎖を、ラシーヌが悲劇にまとめたもの。それらの物語が若きモーツァルトのまばゆいばかりの音楽のなかで描かれていす。 ミンコフスキは、モーツァルト生誕250年の2006年にザルツブルク音楽祭にて上演していますが、2020年11月中旬に、ベルリン国立歌劇場が行う企画「バロックターゲ(バロック週間)2020」の幕開けを飾る作品として制作・上演される予定でした。その演出は、専用の劇場や稽古場を拠点として、専属の俳優、専門技術スタッフが活動を行なう日本で初めての文化事業集団「SPAC」芸術監督の宮城 聰らによるもので、ベルリン国立歌劇場が日本人演出家を招くのはこれが初めてのことでした。残念ながら新型コロナウイルス感染症の拡大により、この上演は中止となってしまいました。 ミンコフスキとエラート・レーベルはこの中止となった公演の代わりに、フィラルモニ・ド・パリでの公演(2020年12月でしたが中止)直前に集結させスタジオ録音を行いました。一部スケジュールの合わなかった歌手らはエラート・レーベルの専属歌手らに変更されましたが、ミトリダーテ役にはバリトンからテノールまで幅広い音域と表現力を持つマイケル・スパイアーズ、魅惑的な美しきコロラトゥーラ・ソプラノのサビーヌ・ドゥヴィエル、豊かで甘やかな歌声の新鋭エルザ・ドライジグらが参加することによって、ミンコフスキは練りこまれた斬新なモーツァルトの音楽を見事に伝えています。 111ページのブックレットには、歌詞(イタリア語)と対訳(英語・ドイツ語・フランス語のみ)付き。(輸入元情報)【収録情報】● モーツァルト:歌劇『ポントの王ミトリダーテ』 K.87 全曲 マイケル・スパイアーズ(テノール:ミトリダーテ) サビーヌ・ドゥヴィエル(ソプラノ:イズメーネ) ジュリー・フックス(ソプラノ:アスパージア) エルザ・ドライジグ(ソプラノ:シーファレ) ポール=アントワーヌ・ベノス・ディアン(カウンターテナー:ファルナーチェ) アドリアーナ・ビニャーニ・レスカ(メゾ・ソプラノ:アルバーテ) シリル・デュボワ(テノール:マルツィオ) ルーヴル宮音楽隊 マルク・ミンコフスキ(指揮) 録音時期:2020年11月19-23日 録音場所:フィラルモニ・ド・パリ、SR1 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV