時は平安。安倍晴明と妻の間に生まれた待望の娘である煌子は、祖母・葛の葉譲りの狐耳と尻尾を持つ妖狐であった。晴明をはじめ家族の愛を一身に受け、すっかり快活でおてんばに育った煌子は、持ち前の行動力と好奇心、そして「お父様の力になりたい」という思いが空回りして、気付けば様々な騒動の渦中にーー。男装して陰陽寮を見学したり、鞍馬の大天狗に求婚されたり、五節の舞姫に選出されたり。騒動のかたわら式神を増やし、時に降りかかる困難を乗り越え、やがてたぐいまれな美貌と妖力を持つ「白狐姫」として都にその名を知られるようになるが……!?累計110万部突破「陰陽屋シリーズ」著者の最新作!■著者プロフィール天野頌子(あまの・しょうこ)長崎県佐世保市生まれ、東京外国語大学ドイツ語学科卒業。らいとすたっふ小説塾をへて、2005年『警視庁幽霊係』(祥伝社文庫)でデビュー。主な作品に『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』『タマの猫又相談所 花の道は嵐の道』(ともにポプラ文庫ピュアフル)、『マリカと魔法の猫ボンボン』(ポプラキミノベル)、『僕と死神の黒い糸』(講談社タイガ)、『四十九夜のキセキ』(光文社文庫)などがある。