FCバルセロナにおいてヨハン・クライフが築いた「未完の大聖堂」をペップ・グアルディオラが引き継いだのが2008年。以降、2010年代を通じて現代サッカーは「異常」と呼べるほどの劇的な飛躍を遂げ、もはやそれまでとは別次元の競技になっていった。その進化を象徴する言葉が「ポジショナル(プレー)」と「ストーミング」である。ペップ、クロップ、ナーゲルスマン……。’10年代を代表する智将たちの戦いからひも解く、サッカー界の来し方と行く末。50年後のサッカーはどう変わっているのか。シンギュラリティのヒントは2011年12月、横浜国際総合競技場の夜にあったーー。第1部 現代サッカーの異常な発達第1章 ペップ・グアルディオラは現代サッカーをどう変えたのか?第2章 「打倒ペップ」で読み解く戦術史第2部 現代サッカーを更新する智将たち第3章 ジョゼ・モウリーニョ ~一時代を築いた「スペース管理」~第4章 ディエゴ・シメオネ ~新時代のモウリーニョ~第5章 マルセロ・ビエルサ ~狂気のサッカーヲタク~第6章 ジャン・ピエロ・ガスペリーニ ~プロビンチャの雄~第7章 クラウディオ・ラニエリ ~時代を逆行する古典戦術~第8章 カルロ・アンチェロッティ ~最高の調律師~第9章 ジネディーヌ・ジダン ~名選手、名監督になるか~第10章 ユリアン・ナーゲルスマン ~ハイブリッド型の旗手~第3部 現代サッカーはどこへ行くのか第11章 バロンドールからひも解く「最高の選手」第12章 ファンタジスタとは誰のことか?第13章 未来のサッカーを想像する