学術的でありながら生命力あふれる圧巻のモーツァルト演奏「技術ではなく作曲者の意図を明らかにすることを目的にしている」と評されたハンス・シュミット=イッセルシュテットの指揮。その傾向はモーツァルトの演奏に特に顕著に現れています。1958年にロンドン交響楽団を指揮してマーキュリーに行われたこの録音も例外ではありません。シュミット=イッセルシュテットはイタリアがモーツァルトに与えた影響について博士論文を書くほど、深い学術的な理解を持ってモーツァルトを指揮していますが、それが曲の生命力を邪魔してはいないことは、このジュピター交響曲の録音がはっきりと証明しています。シュミット=イッセルシュテットは戦後設立した北ドイツ放送交響楽団とたびたびイギリスにツアーを行い成功を収め、ロンドンのオーケストラとも良好な関係を築きました。1973年に亡くなるまで客演指揮者を迎え、そうした指揮者たちからも刺激を受けていました。 シューベルトの交響曲第6番は最初のリリース時と同様、チェコ出身でイギリスに亡命したワルター・ジュスキント指揮の交響曲第4番とカップリングされています。CD2枚組。(輸入元情報)【収録情報】Disc11. モーツァルト:交響曲第39番変ホ長調 K.5432. モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551『ジュピター』Disc23. シューベルト:交響曲第4番ハ短調 D.417『悲劇的』4. シューベルト:交響曲第6番ハ長調 D.589『小ハ長調』5. ウェーバー:歌劇『オベロン』序曲 ロンドン交響楽団 ワルター・ジュスキント(指揮:3) アンタル・ドラティ(指揮:5) ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮:1,2,4) 録音:1958年7月(1-4)、1962年7月(5)/ロンドン(ステレオ)Powered by HMV