発売日
2017年 12月 22日
2017/12/22
貴女がワタシに還るとき
ドアを開ける音ではっとした。
どうやって帰り着いたのか、気づけば自室の前にいた。
電気も点けず、フラフラとベッドへ倒れ込む。
確かに何かがあったのに、霧がかかっているように上手く思い出せない。
心地よさだけが、胸に溢れている。
とても大事なことだった気がして、夢の裾を掴みたくて、瞼をとじる。
暗闇に輝く一筋の銀糸。
そう。誰かがいた。
美しい銀髪だった。
そして頭には黒い……。
彼の瞳を思い出した瞬間身体が跳ねた。
唇に、口内に、喉に、あのときの感覚が呼び起こされる。
同時に、左手に何か握り込んでいると気がついた。
不思議な模様の鈴だった。
「君が望めばまたここに辿り着けるよ。俺はいつでも、このアトリエにいるから」
鈴は綺麗な音色をひとつ奏でた。
原作・シナリオ:五島美雨(ごとうみう)
キャラクターデザイン・イラスト:えまる・じょん
出演:平井達矢(ひらいたつや)
全編ダミーヘッドマイク使用
「それならこの胸に印を付けてあげよう。体の奥から熱くなる淫欲の印だ」
【あらすじ】
失敗や不運が重なり落ち込んでいた貴女は、気分転換のためカフェに寄ろうといつもの扉を開けた——はずだった。
しかし出迎えたのは黒い角を持つ男で、ここは彼のアトリエだという。
彼が人ではないとわかっても、その力強い眼差しに惹かれてしまった。
優しい口づけは全身を甘い快楽〈エナジー〉で満たしていく。
特別な人形の完成には、あと一つ。
抑えきれない淫欲に戸惑う貴女の胸には、彼が指で描いた聖杯の紋様が浮かんでいた。