クリスチャン・フェラス/ドイツでの楽旅 1954-1961クリスチャン・フェラス[1933-1982]の20代の頃のヴァイオリン協奏曲が4曲。いずれも若きフェラスならではの瑞々しい美音と勢いのある弾きっぷりが堪能できます。カール・ベームやヘルベルト・フォン・カラヤンといった大御所からも重用されたフェラスですが、シュトゥットガルトの名匠ミュラー=クライとの相性がとても良く、1954年のベートーヴェンでも1957年でのチャイコフスキーでもフェラスは気持ちよく伸び伸びと演奏して本領を発揮しています。ことにチャイコフスキーの第3楽章ではフェラスの自由自在なヴァイオリンをミュラー=クライが絶妙に受け止めスリリングにまとめています。 一方1959年のハンブルクでのブラームスは、ハンブルクの巨匠シュミット=イッセルシュテットの指揮する端正なオーケストラに乗って、フェラスもじっくりとスケールの大きな演奏を繰り広げています。第2楽章でのフェラスの美音は絶品。フェラスはプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番は商業録音を残していないでしょう。このフランクフルトでの演奏は海賊CDで1度出たことがあるだけで、フェラス・マニアにはお宝的録音。パリ時代のプロコフィエフのモダニズムを鮮やかに引き立てつつ、フェラスの瑞々しい音色が作品に潤いを与えています。(輸入元情報)【収録情報】● ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.61 ハンス・ミュラー=クライ指揮、南ドイツ放送交響楽団 録音:1954年3月22日 シュトゥットガルト(放送用セッション)● チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35 ハンス・ミュラー=クライ指揮、南ドイツ放送交響楽団 録音:1957年3月28日 シュトゥットガルト(放送用セッション)● ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.77 ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮、NDR交響楽団 録音:1959年2月9日 ハンブルク(ライヴ)● プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 Op.19 ディーン・ディクソン指揮、ヘッセン放送交響楽団 録音:1961年3月10日 フランクフルト・アム・マイン(放送用セッション) クリスチャン・フェラス(ヴァイオリン) モノラル録音 簡易収納紙ケースPowered by HMV