ヴィヴァルディ・エディション最新盤鮮やか華やか超絶技巧! ピゼンデルのために書かれた協奏曲集ヴィヴァルディ・エディションの最新盤は、ヴァイオリン協奏曲第10巻目となる「ピゼンデルとその周辺」。タイトルが示すとおり、ヴィヴァルディと同時代にドレスデンで活躍した当時最高峰のヴァイオリン奏者、ピゼンデルに捧げられた、あるいは彼にまつわる作品が収録されています。 ヨハン・ゲオルグ・ピゼンデル[1687-1755]は、クヴァンツやハッセにも賞賛され、アルビノーニやテレマンにも作品を献呈されています。J.S.バッハがピゼンデルのために無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータを書いた可能性も否定できないという説もあるほどの大家です。そんなピゼンデルは、ドレスデン王室のオーケストラのアシスタント・コンサート・マスター(1728年より音楽監督)を務めていた時期の1716〜17年にかけて、王たちの旅に同行しヴェネツィアを訪れます。そこでヴィヴァルディと知己を得、ヴィヴァルディの弟子にして友人となりました。ピゼンデルは、作品の楽譜(写本や手稿譜も含む)を多数ドレスデンへと持ち帰り、ドレスデンにおけるヴィヴァルディの音楽の成功の立役者にもなっています。場合によってはヴィヴァルディの原曲に手を加え、ドレスデンのオーケストラが活きるように管楽器を多用したりといった変更も施しました。 ヴィヴァルディは、ソナタ(RV.2,6,19,25,29)および協奏曲(RV.172,205,237,242,314,340、ひょっとしたらRV.328も)をピゼンデルに献呈しました。収録曲の中では、RV.237,314と340が明確にピゼンデルのための作品、そしてそのほかは当時のドイツのヴァイオリン奏者によって作られた写本によるもの。ところどころにピゼンデルのスケッチも書かれています。名手のためにヴィヴァルディが腕によりをかけて書いた協奏曲を、ヨーロッパの古楽界が注目するショヴァン率いるコンセール・ド・ラ・ローグがこれ以上なく鮮やかに演奏しています! ジュリアン・ショヴァン(ヴァイオリン、音楽監督)はハーグ音楽院で学んだのち、バロックや古典奏法を、ハーゼルゼット、ヤープ・テア・リンデン、アンナー・ビルスマの各氏に師事。2003年ブルージュ国際古楽コンクール入賞。以降ソリストとして活躍する傍ら、ル・セルクル・ドゥラルモニーをジェレミー・ロレールと共に設立。2007年に設立されたカンビーニ=パリ弦楽四重奏団のメンバーでもあります。2015年、18世紀の音楽に特化したピリオド楽器のオーケストラ「ル・コンセール・ド・ラ・ローグ」を設立(この名称は、1783年に設立され、ハイドンの『パリ交響曲』もこの団体のために書かれたコンセール・ド・ラ・ローグ・オランピックにちなんだもの)。弾き振りを基本としながら、交響曲からオペラまで、その音楽活動はとどまるところがありません。使用楽器は、1670年製ヤコブ・シュタイナーおよび1839年製ジュゼッペ・ロッカ。(輸入元情報)【収録情報】ヴィヴァルディ:● ヴァイオリン協奏曲ト長調 RV.314● ヴァイオリン協奏曲ニ長調 RV.226● ヴァイオリン協奏曲変ロ長調 RV.369● ヴァイオリン協奏曲ニ短調 RV.237● ヴァイオリン協奏曲ニ長調 RV.225● ヴァイオリン協奏曲イ長調 RV.340 ジュリアン・ショヴァン(ヴァイオリン、指揮) ル・コンセール・ド・ラ・ローグ 録音時期:2021年3月11-14日 録音場所:フランス 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)Powered by HMV