■アルバム内容 ピアニストとして日本でも人気が高いジョージ・ウィンストンは、ハワイのギターに大変関心と造詣が深く、ハワイのギタリストを紹介する専門レーベルとして「ダンシング・キャット・レコード」を設立しました。本作はそのレーベルからの作品であり、まさにハワイを代表するギタリストが一堂に会したアルバムです。 ハワイで生まれたギター奏法は“スラック・キー・ギター”と呼ばれ、弦を緩めた、オープン・チューニングによる奏法です。そのルーツは1830年に遡り、スパニッシュとメキシカン・カウボーイがハワイに初めて持って来たギターを、ハワイアン・カウボーイたちが独自の解釈で演奏したのがその始まりです。優しい風の様な穏やかなその音色は、まさにハワイの空気そのものと言えます。またギタリストによってそのチューニングや奏法が違い、非常に多彩なスタイルが楽しめます。 本作はその様な多彩なスタイルの元、「サイレント・ナイト」「ウィンター・ワンダー・ランド」といった世界的にポピュラーなクリスマス・ソングから、ハワイで生まれたクリスマス・ソング「メレ・カリキマリ」(メリー・クリスマスのハワイ語)、「サイレント・ナイト」のハワイ語によるヴァージョン「ポー・ラ’イ・エー」まで、幅広い選曲です。 ハワイから届いた“至福のアロハ・クリスマス”をお楽しみ下さい。 尚、ハワイのクリスマスは。、1820年からイギリスの宣教師によって広がったと言われており、教会がハワイアン文化とウエスタン文化の融合を行ったことにより、独特なクリスマス・スタイルと音楽が生まれました。■収録曲1. Keola Beamer - Do You Hear What I Hear?ケオラ・ビーマはハワイを代表するギタリストです。この曲ではエレキ・ギターとアコースティックギターを使用しています。もちろん両方共、スラック・キーのチューニングです。2. Ledward Kaapana - C-H-R-I-S-T-M-A-S (The Meaning Of Christmas)アクロバティックな奏法も得意な、レッドワード・カアパナによる演奏です。3. Moses Kahumoku -Christmas Carol Waltz9曲目のジョージ・カフモクとはファミリーとなるモーゼス・カフモクによる楽曲は、Gメジャーのタロ・パッチ(タロイモ)チューニングと呼ばれるチューニングで演奏しています。このチューニングはハワイでもスタンダードなチューニングの1つです。4. Cyril Pahinui - Mele Kalikimakaハワイを代表するミュージシャン、ギャビー・パヒヌイの息子である、シリル・パヒヌイによる演奏です。この曲は1949年に作曲された、ハワイを代表するクリスマス・ソングです。5. Bla Pahinui - Away In A Manger同じくギャビーの息子であるブラ・パヒヌイによる演奏です。4曲目と本作は同じ息子でも演奏スタイルは全く違います。6. Barney Isaacs & George Kuo - Winter Wonderlandハワイを代表するスチール・ギター奏者のバーニ・アイザックとジョージ・クォのデュオによる演奏です。7. Dennis Kamakahi - Christmas Memories穏やかなボーカルが気持ちいい、デニス・カマカヒによるナンバーです。本バージョンは1978年に歌詞が付けられたボーカル・バージョンです。8. Ozzie Kotani - It Came Upon A Midnight Clear日系のギタリスト、オジー・コタニによるナンバーです。ナイロン・ストリングの弦を使用して演奏しています。9. George Kahumoku - Little Drummer Boyマウイ島在住のギタリスト、ジョージ・カフモクによるナンバーです。12弦ギターをGメジャーのタロ・パッチ・チューニングで演奏しています。なお、この曲にはハワイ語の歌詞が付いています。10. George Kuo - Fireside Ki ho'aluジョージ・クオによるこのナンバーは、彼のオリジナル曲です。カリフォルニアのタホ湖で浮かんだ曲です。11. Cindy Combs - Medley: Kanaka Waiwai/Iesu No Ke Kahuhipaシンディー・コームズは1曲目のケオラ・ビーマの弟子にあたります。演奏曲の「カナカ・ワィワィ」はハワイでもっともポピュラーな賛美歌の1つです。12. Joanie Komatsu - Po La'i E (Silent Night)ジョーニー・コマツのナンバーはハワイ語による“サイレント・ナイト”です。彼女の妹が演奏するアルト・リコーダーと共にお楽しみ下さい。13. Ledward Kaapana - Silent Nightラストはレッドワード・カナパナによる、オートハープによる“サイレント・ナイト”をお楽しみ下さい。