BR KLASSIKバイエルン放送交響楽団/モーツァルト作品集フルート協奏曲第1番、オーボエ協奏曲、交響曲第32番グラフェナウアー、ルルー、ヴァント、デイヴィスバイエルン放送響シリーズからモーツァルト・アルバムの登場。ケッヘル番号の近い2つの協奏曲と交響曲(序曲)を収録。【フルート協奏曲第1番】ソロは有名なグラフェナウアー。1957年スロヴェニア生まれの彼女は8歳から音楽を学び、名手ツェラーとニコレに師事、ベオグラード、ジュネーヴ、ミュンヘンの3つのコンクールで優勝し、その後、1977年から1987年までバイエルン放送響の首席フルーティストとして活躍、クーベリックやデイヴィスの指揮のもと、素晴らしい演奏を数多く残しています。 この1981年の録音当時、グラフェナウアーは24歳。巨匠ギュンター・ヴァントが客演指揮した演奏会のライヴ録音。ヴァントは7年後に北ドイツ放送響とこの曲をライヴ録音しているので聴き較べも興味深いところです。【オーボエ協奏曲】ソロは有名なフランソワ・ルルー。1971年フランス生まれの彼は、名手ピエルロとブールグに師事。18歳でパリ・オペラ座管弦楽団の首席オーボエ奏者となり、トゥーロン国際コンクールとミュンヘン国際音楽コンクールで優勝。1992年から2004年まで、バイエルン放送交響楽団の首席奏者を務めています。2001年のこの録音当時はルルーは29歳。前首席指揮者デイヴィスのもと、フルート協奏曲第2番の原曲でもあるオーボエ協奏曲を演奏しています。【交響曲第32番】この交響曲は、演奏時間が9分にも満たず、3つの楽章が続けて演奏されるため、オペラの序曲として書かれたのではないかとも言われています。実際、第3楽章は第1楽章の再現部分と見ることも可能ですし、作風は全体にイタリア風なシンフォニアのスタイルといえるものとなっています。モーツァルト自身が後年、他人のオペラ・ブッファを上演する際にこの曲を序曲として使っているということもあって、交響曲ではなく序曲(シンフォニア)の可能性が高いと考えられているものの、目的・用途はいまだにわかっていないというのが実情の謎の曲ようです。 この1985年の録音は、当時の首席指揮者で、モーツァルトを得意にしていたコリン・デイヴィスの指揮によるもの。デイヴィスは1991年にシュターツカペレ・ドレスデンとこの曲をセッション録音していますが、これはその6年前、しかもライヴ録音ということで、聴き較べも興味深いところです。【収録情報】モーツァルト:・フルート協奏曲第1番ト長調 K313 イレーナ・グラフェナウアー(フルート) バイエルン放送交響楽団 ギュンター・ヴァント(指揮) 録音時期:1981年10月16日 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール 録音方式:ステレオ(セッション)・オーボエ協奏曲ハ長調 K314 フランソワ・ルルー(オーボエ) バイエルン放送交響楽団 サー・コリン・デイヴィス(指揮) 録音時期:2001年1月11-12日 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール 録音方式:ステレオ(ライヴ)・交響曲第32番ト長調 K318 バイエルン放送交響楽団 サー・コリン・デイヴィス(指揮) 録音時期:1985年6月22日 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール 録音方式:ステレオ(ライヴ)Powered by HMV