非クラシックもテーマに全30巻で構成する、CD付きの音楽全集。第6巻は“古典派”なのだが、総合監修で、てい談・対談も担当している坂本龍一は、古典派のくくりを問い直すことを主題にしている。そうすることで、古典派の特徴が浮き上がってくるという仕掛けだ。ユニークに思える選曲は、名曲を中心にしながらも個性的な演奏などを含んでいるが、それにも理由があることを解き明かしながら進められていくので、多少難しいかもしれないが、話についていけるだろう。曲目解説など坂本がタッチしていない“付録”が親切丁寧なのが嬉しい。