オーケストラのパレットに並ぶほどの色彩ピアノ・トリオの可能性を追求した1枚ピアノ三重奏の編成によるアルバム。このジャンルの最高峰であるラヴェルの三重奏曲に、ドビュッシー『海』のピアノ三重奏版と、ベルギーの作曲家フリッツ・セレスの作品をカップリング。全編を通してオーケストラに比肩する色彩とニュアンスが追求され、ジャケットを飾るパウル・クレーの鮮やかな絵画と響き合います。 ピアノと弦楽器は対照的なソノリティをもつ楽器であり、各々の色彩を活かした表現こそが、音楽の雄弁さにつながります。その点でラヴェルの書法はすばらしく、ほとんどオーケストラのように響きます。 ドビュッシーの『海』は原曲のもつ華麗な表現力を、見事に小編成に「凝縮」した編曲。音楽のもつ描写性がしっかりと残っています。 フリッツ・セリス[1929-]の作品は繊細な色彩と力強いリズムが組み合わされ、独特の推進力を発揮しています。(輸入元情報)【収録情報】● ドビュッシー:海(サリー・ビーミッシュ編、ピアノ三重奏版)● セリス:ピアノ三重奏のための1楽章 Op.5● ラヴェル:ピアノ三重奏曲イ短調 トリオ・ハルディ 録音方式:ステレオ(デジタル)Powered by HMV