ファジル・サイの最新録音&来日記念盤は、驚愕のモーツァルト:ソナタ全集! 入念な解釈と演奏によってすべてが新鮮に響く。まさに「天才は天才を知る! 」「トルコ行進曲ジャズ」で一躍ブレイクした天才ピアニスト=ファジル・サイ、2年ぶりのソロ・アルバムは、なんとモーツァルトのピアノ・ソナタ全集6枚組!番号順に収録するのではなく、曲の性格(色合い)毎にディスクに分け、3年をかけてモーツァルトの故郷ザルツブルクで念入りに収録しました。各ディスクにはファジル・サイが作曲家=演奏家の視点から名付けたタイトルが付けられています。モーツァルトのピアノ・ソナタは、時にピアノ学習者の教材扱いされることもあり、ベートーヴェンのソナタに比べて深みが足りないとも言われますが、ファジル・サイならではの独創的かつ入念に練り上げられた演奏からは、思いがけない深みとドラマが浮かび上がって来ます。モーツァルトのピアノ・ソナタ演奏史において、まったく違ったアプローチながら、グレン・グールドに録音に匹敵する歴史的事件と言えましょう。