刺激的な著作でクラシック音楽界に旋風を巻き起こした、米国のピアニスト・音楽文筆家チャールズ・ローゼン(1927-2012)の最初の著作にして、もっとも広く読まれた著。1971年初版刊行と同時に大きな反響を呼び(1972年 全米図書賞受賞)、その後も世界の研究者にとっての道標の一つとして高く評価されてきた。1997年の増補改訂版ではベートーヴェンに関する2つめの章が追加され、本訳書もこれに基づく。本書は、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンという巨匠の音楽と古典派様式のありようを見事に説明し、古典派音楽の言語を描き出す。優れた音楽家である著者の、豊かな経験を土台に鋭い洞察が繰り広げられており、どの章にも読み応えがある。本書のように古典派巨匠の相互の関係性を具体的、かつダイナミックに論じた研究書は少なく、古典派音楽の複雑な本質に迫る力は特に注目に値する。18世紀古典派音楽を理解するための必携書、待望の初邦訳!初版序文新版序文第1部 序論 第1章 18世紀後半の音楽言語 第2章 形式の理論 第3章 古典派様式の起源第2部 古典派様式第1章 音楽言語の一貫性 第2章 音楽の組み立てと装飾第3部 ハイドン、1770年からモーツァルトの死まで第1章 弦楽四重奏曲 第2章 交響曲第4部 真面目なオペラ第5部 モーツァルト第1章 協奏曲 第2章 弦楽五重奏曲 第3章 喜劇オペラ第6部 モーツァルト没後のハイドン第1章 通俗的な様式 第2章 ピアノ三重奏曲 第3章 教会音楽第7部 ベートーヴェン第1章 ベートーヴェン第2章 ベートーヴェンの晩年、そして、子ども時代の慣行 エピローグ訳者後記索引