第1版へのはしがき第2版へのはしがき第1章 序論 - 競争はなぜ重要か 1.カルテルによる不利益 2.独占やカルテルによる厚生損失 3.競争政策とは何か 4.産業組織論と競争政策 5.効率性と公平性第2章 競争政策の生い立ちと仕組み 1.競争政策の始まり 2.競争政策の手続き 3.インセンティブ・メカニズムとしての課徴金と罰金 4.その他のペナルティ 5.リニエンシー制度第3章 共謀と協調 1.カルテル・談合に参加することの利益、逸脱することの利益 2.逸脱への報復 3.暗黙の協調 4.プライスリーダーシップ・モデル 5.共謀と協調に対する競争政策 6.スクリーニングという考え方第4章 コンテスタブル市場理論と参入阻止戦略 1.潜在的参入の脅威 2.コンテスタブル市場理論の政策含意 3.参入障壁の高さを決める要因 4.競争戦略としての参入障壁 5.参入阻止戦略の違法性第5章 一般集中と独占的状態 1.一般集中と市場集中 2.一般集中の弊害 3.経済力集中の規制 4.独占的状態の規制第6章 合併・買収(M&A) 1.M&Aとは何か 2.水平合併は企業に有利か 3.なぜ企業は合併するのか 4.製品差別化と合併 5.企業結合の競争政策 6.企業結合と効率性 7.問題解消措置が必要な企業結合第7章 垂直的取引制限 1.再販とブランド間・ブランド内競争 2.二重の限界化 3.販売サービスただ乗り問題 4.垂直的取引制限と独占禁止法 5.再販がもたらす協調促進効果第8章 競争手段としての廉売 1.廉売の合理性 2.顧客を略奪するための廉売 3.独占禁止法における不当廉売 4.多角化した企業の不当廉売第9章 下請取引と優越的地位 1.ホールドアップ問題 2.評判効果 3.優越的地位濫用の規制 4.下請法 5.まとめ第10章 公益事業における競争 1.不可欠設備 2.競争維持のための仕組み 3.ユニバーサル・サービスの維持と市場参入 4.範囲の経済性による相互参入第11章 イノベーションと知的財産権 1.研究開発と市場構造 2.発明に伴う置換効果 3.革新的イノベーションと改良型イノベーション 4.知的財産権ーー短期的効率性と長期的効率性のトレードオフ 5.特許制度と競争政策 6.集積型技術と標準規格 7.知的財産権とM&A第12章 ネット取引とプラットフォーム 1.プラットフォームという考え方 2.卸モデルと代理店モデル 3.商取引における最恵国待遇(MFN) 4.双方向市場における間接ネットワーク効果 5.双方向市場の競争政策第13章 グローバル化する競争政策 1.管轄権とは何か 2.国際カルテル 3.国際分業 4.国際企業結合 5.競争政策のグローバル化